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よくある!帰国子女の悩み・心の不調~解決方法&親ができること~

帰国子女の皆さんのお悩みでよく耳にするのが「日本に帰国後、メンタルを崩してしまった」という声です。その心の不調の原因を早めに見つけ、解決していくことがメンタル回復にとても重要です。

この記事では帰国子女の皆さんはもちろん、お子さんがメンタルの不調を抱えているという保護者の方にも役立つ情報をお届けします。

帰国子女が日本に帰国して直面する悩み

日本に帰った安心感や今後の期待と共に、帰国子女の方は知らず知らずのうちにストレスを抱えていることがあります。帰国後の環境の変化や、海外と日本の文化の違い、また言葉の違いなど、帰国子女ならではの悩みが主な要因としてあげられます。

今、何にストレスを感じて悩んでいるのかをきちんと見極めて、問題を解決することが大切です。

①友人関係が上手くいかない

日本に帰国したら、また新しく友達をまた新しく作らなければならないということだけでも大変ですよね。また帰国子女があまりいない学校に進学した場合、物珍しさから「英語を話してみて!」と無茶な要求をされることもしばしば。流行のものが分からず、友達の話についていけないなんていうてことも。

こういったちょっとしたことが積み重なると、「自分って周りの人と違うんじゃないか」と疎外感、劣等感を感じやすくなります。

②海外と日本のカルチャーショック

皆さんも海外旅行に行った際、日本との違いを肌で感じ、少しカルチャーショックを受けたという経験があるのではないでしょうか。海外に住んで、学校生活を送っていた帰国子女ならその変化や違いにより敏感で戸惑うはずです。

例えば、海外で普通にしていた服装が日本では浮いてしまうことも。自己主張を大切にする国から日本に帰れば、協調を大切にする日本のコミュニティーに違和感を覚えることもあるでしょう。

学校生活における様々なカルチャーショックも、帰国子女が生活していく過程で多く出てきます。

・流行りの言葉
・ファッション
・芸能人の話
・Yes/Noをはっきりと言わない文化

③学校の勉強についていけない

海外と日本では授業スタイル(授業形式)に大きな違いがあり、最初は勉強についていくことに必死になってしまいがちです。

海外の授業スタイルの多くは、生徒の自主性を大切にするため、「プレゼンテーション」や「個人研究授業」のようなものが中心となっています。しかし、日本の場合、先生から生徒に教える“受け身”の授業や授業内容を暗記してテストで点を取るという授業スタイルなのです。

そういった授業スタイルの変化が大きなストレスになり、勉強をするモチベーションも下がってしまい、勉強についていけないということもあります。

④親や学校の先生、友人の期待がプレッシャーに感じる

帰国子女というだけで、キラキラとした優雅な、語学堪能なイメージがあります。そのイメージからか、学校の先生やお友達からいつも注目の的になり、何をしても期待されプレッシャーに感じてしまう…といったお悩みも。

また親御さんも帰国子女のお子さんに「海外での経験を日本で活かして、大きく成長してほしい!」というような期待をしますよね。またお子さんも、「先生や友達の期待に応えたい!」「親を喜ばせたい!」と思うのですが、学校で勉強が上手くいっていない時や友人関係で悩んでいる時には周りの期待が逆にプレッシャーになってしまうのです。

相手のことが好きだからこそその期待に応えたいのに、出来ない自分に劣等感を覚えてしまいがちです。

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こんな時は要注意!メンタルが崩れているサインをチェック&解決方法

メンタルが崩れている時、何気ない日頃の考え方や発言に心の不調のサインが隠れています。身体面に影響が出てくることもあるので合わせて見ていきましょう。

・過去に住んでいた国や学校の話を頻繁にする
・消極的な発言
・自分が帰国子女だということを周りに隠してしまう
・頭痛が出たり、

食欲が低下・増加する
・学校に行く前に腹痛が出るなど体調が悪くなる

過去に住んでいた国の話や、学校の話をするのは何も不思議なことではありません。しかし、どんな会話をしていても過去の話と紐付けて話す、また帰国してからある程度時間が経っていてもずっと「あそこの学校はこうだった」とか「〇〇さんは元気かなぁ~」など前の環境を気にするの場合は要チェック。

また合わせてご自身が帰子女だということを隠したい気持ちがあったら、今の環境に慣れていない、心が疲れている可能性があります。

ご自分の気持ちが重くなってきたら、ぜひ保護者の方や、信頼できる友人、学校の先生、スクールカウンセラーに相談してみて下さい。

また、それらの言動や行動に加えて、頭痛や腹痛、食欲の低下・増加などの身体的症状が表れた時は迷わず、かかりつけの病院や心療内科を受診しましょう。

学校に行きたくても行けない、不登校になる前に助けやアドバイスを求めることは、心の不調を悪化させないためにもとても大切です。

帰国子女の皆さんへ「あなたの悩みはムダにはならない」

あなたの周りで起きている環境の変化は、悩んで当然のことです。気持ちがダウンしている自分や学校の友人と上手くいかない現状に「自分はだめだ」と落ち込んでしまうこともあるかもしれません。でも、あなたはだめな人でも悪くもありません。

また、適応できない日本の周りの環境や友人が特別に悪いわけでもありません。まずは信頼できる人にご自身の気持ちを打ち明けてみて下さい。そして、今できることを焦らず少しずつやっていきましょう。

今まで海外であなたがやってきたことはムダにはなりませんし、今のあなたの悩みが将来誰かを助けてあげられるかもしれません。心も身体も環境の変化に慣れるまで焦らず様子を見ていきましょう。

悩める子を持つ親御さんへ「お子さんの一番の味方に」

ご自身のお子さんが悩み、苦しんでいるのを見るのは親としてとても辛いことですよね。

「早く子供を悩みや不調から楽にしてあげたい」と問題解決に一生懸命になるのが親御さんの素敵な所。そこで一番大切にしてほしいのが、自信を失くしてしまったお子さんをまずは認めてあげること。

そして何があってもお子さんの一番の味方になってほしいと思います。環境に適応しようと頑張っているお子さんを大いに褒めて、その頑張りを認めてあげてください。そして、お子さんの話をよく聞いてみてください。親子で話し合いができるとお互いの気持ちが理解でき、何が問題でどうしたらいいのか分かってきます。

また、ご家族以外の方に相談するのもおすすめします。次の項目に相談窓口を載せていますので、ご参考までにお使いください。

悩んだらここに相談してみよう[帰国子女おすすめ相談窓口]

おひとり、家族だけで悩みを抱え込まず、信頼できる人に相談することがとっても大切です。例えば学校のスクールカウンセラーや帰国子女の相談を受け付ける機関に相談してみて下さい。

悩みが今よりも重くなる前に、早めに相談出来るといいと思います。

海外子女教育振興財団

1971年に外務省、文部省(現、文部科学省)の許可のもと設立された財団法人です。

帰国者のための教育相談・情報提供や補習授業への援助などを行っています。帰国子女に向けて幅広いサポートがあるのでぜひご利用してみて下さい。
海外子女教育振興財団のホームページはこちらをチェック!

フレンズ帰国生母の会

1983年に発足した、海外在住経験のある母親たちのボランティア団体です。それぞれの経験に基づいて、赴任地の生活や帰国後の子供たちのサポートをしています。

受験や帰国後の学校選びなど様々な相談に保護者目線で乗ってくれます。
フレンズ帰国生母の会のホームページはこちらをチェック!

無理せずゆっくりあなたらしく悩みと向き合おう

ここまで、帰国子女の皆さんや保護者の方に知ってほしい帰国後の悩み、メンタル不調についてお伝えしました。小さな悩みも積み重なると、重苦しくなってしまいます。

悩みがあれば早めに信頼できる人に相談しましょう。また帰国して皆に合わせようと無理しすぎず、ゆっくり適応していってください。あなたらしく日本でも輝いてほしいと心から願っています。

今回の内容は「帰国子女チャンネル」でも詳しく紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。

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