帰国子女受験.comセミナーレポート「帰国子女枠 編入試験は『プラチナチケット』」

皆さんは帰国生入試の「編入試験」はご存じでしょうか?この入試を実施する学校は多くはありませんが、その分長期的な将来像を考える上でのメリットがあったり、お子様のこれまでの活動まで広く評価される機会があるなど、一般的な受験と異なる長所があります。
本記事では、編入試験の特徴から対策事例まで幅広くご紹介いたしますので、ぜひ最後までお読みください。
なぜ編入試験はプラチナチケットなのか
編入試験は、帰国子女入試のなかでも実施している学校も多くはなく、認知度も高いとは言えない入試制度ですが、実はかなりメリットが多く、お子様の将来にもつながります。
◆学校の選択肢がシンプルになる
編入試験は、実施校が少なく実態が表に出にくく、帰国子女枠実施校の3分の1程度が編入試験を実施しています。この入試制度は知らない人が多いため、情報戦にはなりますが、選択肢が少ないため、決断に悩まずに受験をすることができ、その分を残りの海外生活などの有意義な時間に充てることもできます。
◆試験範囲を狭めることができる
編入試験は、受験時期が分かれており、試験範囲が狭くなるように戦略的に受験日程を選択する必要があります。また、受験時期によっては、学力だけではなく、活動などの他の部分を積極的に伸ばしていく必要があります。
将来的にはお子さんは大学を出て就職活動などをしていくことになりますが、就職活動では学業以外のボランティアや留学など活動実績がとても大事であり、学歴だけの人が勝ち残っていけるものではありません。そのため、編入試験を頑張ることができるお子様は、就職活動に向けても将来的に頑張ることができます。
◆受験倍率が低めになる
編入試験制度は、帰国子女入試を実施している学校の中でも限られた学校のみが実施しており、帰国子女入試実施校の全体の3分の1程度のみが実施しています。また、認知度も高くはないため、受験生が殺到するような試験制度ではありません。
このことから、受験倍率は比較的低くなっており、競争が激しい受験のイメージとは異なるものになります。
◆大学入試・就活を見据えて長期的なプランを考えられる
編入試験は、受験以外のことに集中しながら大学進学や就職活動について長期的な視点で考えることができる点が大きなメリットです。一般的な受験は、各科目の対策が大きな負担となり、受験以外のことを考える余裕がなくなります。
一方で、自分が働きたい仕事や理想の将来像に近づくためには、どこの大学で何を学ぶかが重要であり、中学・高校はあくまでも通過点のためその学校が大学ほど大きな影響を与えるわけではありません。
そのため、中学・高校の入試をいかに楽に勝つかは悪いことではありません。楽に受験を終えた分、他の活動や習い事、関心事項などに時間を割けるということはとても良いことです。
編入試験を行う学校とその選び方

編入試験を行う学校を選ぶ時にはどこの大学・学部に行きたいかまで長期的に考えて選ぶことが重要です。
◆総合型選抜・指定校推薦枠での大学進学を狙う場合
編入試験を選ぶ時に、さまざまな大学入試形式へ対応している学校に進学した方が帰国生は今後大学入試を見据えたときに戦いやすいです。
最近は国立大学でも総合型選抜を実施し始めている大学もあり、一般受験一本の受験というのは古い考えとなってきています。指定校推薦を狙う場合は偏差値の高い難関校というよりも歴史ある伝統校、キリスト教推薦のあるキリスト教学校がおすすめです。
◆医・歯・薬・獣医学部への進学を狙う場合
医療系学部や獣医学部などの理系で入試も独自の対策が必要になるところへの進学を狙う場合、国内生も一緒に学べて理系科目に強みのある学校への進学をおすすめします。偏差値のとても高い進学校でも努力し続けられるのはメンタルが強い子です。
行きたい学部が決まっていて、医療系に特化したいなどの希望がある場合、そこそこの進学実績のある学校に進学すれば良く、必ずしもトップの学校に進学する必要はありません。
◆国内の国際系学部・海外大学への進学を狙う場合
上智大学や国際基督教大学などの国内の国際系学部が有名な大学や海外大学への進学を狙う場合は、「活動実績」づくりに適した環境の学校に進学することが大事です。
これらの大学の場合、総合型選抜が多く、ボランティアなどの課外活動も非常に重要です。課外活動の実績があるところを中心に検討してみてください。
◆基本の3つの入試タイプ

編入試験は、自己PR型、学科試験型、ミックス型という3種類の試験があります。自己PR型は、これまでの活動実績や語学資格などで合否が決まり、学科試験型は当日の試験の点数で決まります。ミックス型を実施する学校は少ないです。
これらの3つすべてをやろうとすると対策が非常に大変となります。すべての形式への対策は非常に負担が大きく、どちらかに絞ることが多いです。
集団授業では難しい編入試験対策
◆受験時期
編入試験は先ほど解説した受験形式によって受験時期が異なります。学科試験型の場合のおすすめは中1の9月編入が試験範囲が狭いためおすすめです、中2の4月編入もまだ試験範囲が狭いためおすすめです。
中2の9月以降は高校受験よりも範囲が広くなるため対策が大変になってきます。自己PR型の場合は活動実績がある程度そろった後の方が有利で、遅いほど実績がそろいます。
◆学校選択
学校選択は、中学・高校は通過点と考えて、最終的にどのような学部や仕事につながるのかどうかで考えましょう。医療系や理系に行きたいのか、国際系に進学したいのか、幅広い観点で選抜してくれる大学が良いのか、長期的な進路もしっかり踏まえて考えましょう。
◆活動実績
活動実績というものは、就職活動においても必要となる観点です。この先の就職活動ひいてはそのさらに先の将来を見据えて活動実績を積むことはとてもプラスになります。活動実績は受験のその時のためだけではなく、この先も必要な観点ですので、積極的につくっていきましょう。
実施校別の帰国子女枠合格ケース

◆小学4年4月編入試験に合格
成蹊小学校国際学級・帰国子女枠の小学4年4月編入試験に合格した方の事例です。
この生徒さんは小学校3年生でブラジルの帰国生でした。3人兄弟で、長男が旧帝大を志望していたため、帰国後は進学校に行く必要がありました。帰国後に下の2人の子の中学受験も重なってしまうかもしれないということもあり、成蹊小学校への編入をお勧めさせていただきました。
成蹊小学校は休学制度もあり、大学は外部の受験をする人も多いです。3人の子どもの受験を10年かかりきりになるよりは一気に3人の受験を終わらせた方が親御さんの負担も減ると考えました。
また、下の兄弟2人が同時に成蹊小学校・中学校を受験することは学校側からもポジティブな印象を持たれやすく良い状況でした。結果、見事合格することができました。
◆中学3年4月編入試験に合格
アメリカの郊外からの帰国生で中学2年生で、東京学芸大学附属国際中等教育学校・帰国子女枠中学3年編入試験への合格事例です。
この方は音楽が得意で、アメリカでバンド活動に没頭している活動的な子でした。ご両親は国際基督教大学の附属高校をご検討されていましたが、その場合日本の公立中学校に1年間通う必要があり、環境の変化が著しいためストレスが強いのではないかとご両親も不安な様子でした。
そのため、中3の4月に編入して好きなバンド活動を続けた方が良いのではないかと考え、学芸大学附属国際中等教育学校をお勧めさせていただきました。万が一この学校に不合格となったとしても国際基督教大学附属高校の選択肢も残しておくことができるため、この学校の受験が損になることはないためでした。結果、見事合格されました。
◆中学2年4月編入試験に合格
同志社国際中学A方式・帰国子女枠中学2年4月編入試験に合格されたシンガポールからの中学1年生の帰国生の事例です。
この生徒さんは、ご両親が自営業であったため、帰国時期を調整することができる方でした。以前はインターナショナルスクールに通学しており、理系科目が得意という意識を持っておられましたが、日本人学校に入学したところ、カリキュラムの違いもあり成績が下落してしまいました。
大学は理系を志望されていたため、理工学部への進学がかなう同志社国際中学をお勧めさせていただきました。この方はインターナショナルスクールで活動実績も豊富で、英語力も高かったため、英検準1級を取得していただき、見事合格することができました。
◆中学1年9月編入試験に合格

広尾学園中学インターナショナルコースSG・帰国子女枠中学1年9月編入試験に合格されたドイツの帰国生の事例です。
いつ帰国するのか未定であったため、中学受験の勉強を中断してしまいましたが、小学6年生で帰国が決まりました。そのため、中学受験の準備が不足してしまうとの懸念があったため、中学1年生への編入試験をすすめさせていただきました。
この広尾学園のSGは、高校でクラスがなくなり、日本の大学に行くという進路も残すことができます。また、当初志望されていたAGコースは受験のために英語を勉強することになるため、ドイツでの最後の海外生活を満喫したり、英語力を向上させることができなくなるため、おすすめしませんでした。
この方は、結局SGを受験され、帰国までの海外での生活も満喫しながら、見事合格を勝ち取ることができました。
登壇者プロフィール

帰国子女受験.com 代表 齊藤賢人 氏
1973年生まれ。大阪大学卒。
大手予備校のシンガポール校にて室長を務め、帰国子女向けの受験指導に長年従事。その後、マレーシア・クアラルンプールにて学習塾を主宰し、現地に暮らす多くのご家庭の受験支援を行ってきました。
2012年には、帰国子女枠入試に特化した自己PR添削と面接対策の個別指導プログラムを開始。以来一貫して、学力だけでは測れない「人物評価」が問われる帰国子女枠入試の本質に向き合い、受験生一人ひとりの強みを引き出す支援を続けてきました。
2023年には、より広く多様なご家庭に対応するため、オンライン指導専門の「帰国子女受験.com」を開講。これまでに100を超える国・地域からのご相談に対応し、数多くの生徒を志望校合格へ導いています。
帰国子女受験.comについて

帰国子女受験.comは、帰国子女枠入試・編入試験に特化したオンライン受験サポートサービスです。
小学校・中学校・高校・大学受験に対応し、ご家庭の志望校・受験時期・お子様の特性に合わせた、完全オーダーメイドの指導を行っています。
指導にあたる講師は、北海道大学、九州大学、神戸大学、海外の大学を中心とした選抜メンバーで構成され、全員が専門研修を経て実践的な指導を提供しています。
また、帰国子女受験.comは編入指導においても高い実績を有しています。
直近の2025年度編入試験では、

| 成蹊小学校:合格者の 2/3 が当社指導生 海城中学:合格者の 1/2 が当社指導生 東京学芸大学附属高校:合格者の 1/1 が当社指導生 |
と、人気校での高い合格率が数字として表れています。
お問い合わせが多い編入人気校(成蹊小、海城中、東京学芸大附属国際、広尾学園SG、同志社国際など)への指導経験も豊富で「編入対策なら帰国子女受験.com」という評価を多くのご家庭からいただいています。
初回面談では、全ての保護者と直接面談を行い、代表・齊藤が全ての受験戦略とスケジュールを設計。その後は講師・保護者・事務局が一体となり、お子さまが合格に近づくための最適な環境づくりをサポートします。
| 帰国子女受験.com WEBサイト 公式ブログでは、受験最新情報や出願・面接のポイントも定期的に発信中。 |
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