HOMEお役立ち記事イギリスの大学進学スタートガイド !メリット・デメリットから費用・受験方法まで徹底解説【2025年】

イギリスの大学進学スタートガイド !メリット・デメリットから費用・受験方法まで徹底解説【2025年】

イギリスの大学への進学は、世界最高峰の教育と国際経験を同時に得られる貴重な機会です。3年制の学部課程や多様な学生コミュニティなど、多くの魅力と可能性が広がります。イギリス大学進学の費用や専攻の選択、メリットなどの基本情報を押さえましょう。

イギリスの大学の特徴

イギリスは、世界大学ランキングでも上位に名を連ねる大学を多数擁している国として知られています。オックスフォード大学やケンブリッジ大学を筆頭に、歴史と伝統を重んじながらも革新的な学術をリードする姿勢が魅力です。イギリスの大学が注目を集める理由には、以下のような特徴があります。

1.大学3年制が主流
多くの学部課程が3年制で構成されており、短期間で学士号を取得できる点が大きな特徴です。

2.専門性の高いカリキュラム
早期に専攻分野を選択し、徹底的に学んでいくスタイルが一般的です。研究や実践的なスキルを深めやすい環境が整っています。

3.チュートリアルやセミナー中心の教育
個人や少人数でのディスカッションが重視され、思考力やプレゼンテーションスキルが自然と身につきます。

4.グローバルな学生コミュニティ
世界中から優秀な学生が集まるため、多種多様な背景を持つ仲間との交流が可能です。

イギリスの教育制度

イギリスの教育制度は、幼少期から高度な専門教育へと進む段階が明確化されており、大学までの道筋も比較的はっきりとしています。義務教育期間を終えた後、Aレベル(A-level)と呼ばれる大学進学準備課程を修了することで、大学に入学するのが一般的な流れです。ここでは、イギリスの高等教育がどのように成り立っているのかを簡単に表でご紹介します。

イギリスの教育制度の流れ

イギリスでは、16歳前後までGCSE(General Certificate of Secondary Education)という中等教育修了資格を取得するための勉強を行います。GCSEを修了したあと、多くの学生がAレベルに進み、通常2年間かけて大学入学に必要な科目を集中的に学びます。Aレベルは各科目ごとに試験が行われ、その成績が大学入学審査の重要な判断材料となります。

一方で、日本の高校から直接イギリスの大学へ進学する場合には、Aレベルに相当する学力を証明するために1年間のファウンデーションコース(大学準備コース)を経るルートが一般的です。ファウンデーションコースでは、大学での専門分野に関連した基礎学力やアカデミックスキル、英語力を強化することが目的です。大学によっては日本の高校の成績や英語力試験(IELTSなど)のスコア次第で、ファウンデーションコースを経ずに直接進学できる場合もあります。

イギリスの大学は3年制

イギリスの大学はほとんどが3年制で、学士課程である「Bachelor’s Degree」を取得します。専攻する分野によって学習内容が大きく変わるため、入学前にしっかり専攻を決めることが多いのも特徴です。アメリカの大学のように1年目に一般教養を広く学びながら専攻を選ぶスタイルとは異なるので、「早い段階で自分のキャリアビジョンを描きやすい」というメリットがあります。

一方で、「専攻を変更しづらい」というデメリットもあるため、もし英語力や専門分野に不安がある場合は、ファウンデーションコースを検討したり、進学前にイギリスの教育制度を十分にリサーチしたりすることが大切です。修士課程は1年制が主流で、学費や期間の面で効率よく学べるのがイギリス留学の魅力の一つとなっています。

イギリスの有名な大学

世界大学ランキングで常連のイギリスの大学は、研究力や教育の質が非常に高いことで知られています。多様なバックグラウンドを持つ学生と切磋琢磨し、グローバルなネットワークを構築できることも、留学先として人気が高い理由の一つです。ここでは特に有名な大学をいくつかご紹介します。

オックスフォード大学(University of Oxford)

イギリス最古の大学であるオックスフォード大学(University of Oxford)は、世界トップクラスの研究水準と厳格な学生選抜で知られています。チュートリアル制度と呼ばれるマンツーマンまたは少人数での指導方法が有名で、自分の考えを深く掘り下げ、論理的に主張する力を養えます。オックスフォード大学は全寮制のカレッジ制度を採用しており、豊かな歴史と伝統のもとで学生生活を送ることができるのも大きな魅力です。

ケンブリッジ大学(University of Cambridge)

オックスフォード大学と並ぶイギリスの名門大学がケンブリッジ大学(University of Cambridge)です。800年を超える歴史を持ち、多数のノーベル賞受賞者を輩出していることでも知られています。ケンブリッジ大学もカレッジ制を採用しており、理系分野と人文科学、社会科学の分野を幅広くカバーしています。学生は研究室で最先端の研究に触れながら、チュートリアルや小規模セミナーなどを通じて個々の成長を促されます。

インペリアルカレッジロンドン(Imperial College London)

インペリアルカレッジロンドン(Imperial College London)は、科学、工学、医学、ビジネス分野に特化した大学として知られ、イギリスでもトップレベルの理系教育を誇ります。ロンドン中心部にキャンパスがあるため、国際色豊かな学生や研究者が集まるダイナミックな環境が魅力です。実践的な研究や起業家精神を育むプログラムが多く、「理系・工学系でキャリアを築きたい」学生におすすめです。

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London)

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London)は、世界大学ランキングでも常に上位に位置する総合大学です。人文科学や社会科学、医学や理工系など幅広い学部・学科を擁しており、多様な視点を取り入れた教育環境が整っています。ロンドンの中心地にキャンパスがあるため、留学生にとっては生活の便が良いだけでなく、世界的なビジネスや文化の拠点である都市とのつながりを活かして、キャリアを築いていくチャンスも広がります。

イギリスの大学に進学する費用は?メリット・デメリットも!

イギリスの大学に進学を考える際、やはり気になるのが費用面と、メリットやデメリットではないでしょうか。ここでは学費や生活費の目安、そしてイギリスの大学で学ぶメリット・デメリットを整理してみます。

費用

イギリスの大学の学費(海外留学生向け)は、学部や専攻、大学のランキングや所在地によって異なりますが、年間でおおむね25,000〜60,000ポンド(日本円で約490〜1,170万円程度)と幅広いです。(1£=195円換算)理系・工学系や医学系などの実験設備が必要なコースは学費が高めになる傾向があります。

生活費は、ロンドンを含む都市部では家賃や交通費が高く、年間で約690万円~960万円程度かかることも少なくありません。地方都市であれば生活コストはやや抑えられますが、それでも日本の地方都市と比べると割高に感じる場合が多いでしょう。奨学金を得るか、アルバイトをするかなど、事前に資金計画を立てることが重要です。

メリット

1.世界トップレベルの教育を受けられる
イギリスには世界的評価の高い大学が多く、質の高い研究や教育に触れることができます。グローバルな環境で学ぶことにより、語学力だけでなく国際的な視点や適応力も自然に身につきます。

2.短期集中で学位を取得できる
日本の大学は基本的に4年制ですが、イギリスの多くの学部課程は3年制です。さらに修士課程も1年制が主流なので、学費と時間の両面で効率が良く、早期にキャリアをスタートさせたい人におすすめです。

3.専門性を高めやすい
イギリスの大学は入学時から専攻分野がはっきりしていることが多く、早い段階から専門的な教育を受けられます。深い研究や専門スキルを身につけることで、就職や研究の道において有利になる可能性があります。

4.多様なネットワークを築ける
多国籍な学生が集まるため、将来のビジネスや研究に繋がる人脈を築けるのもメリット。異文化交流を通じて、新たな価値観に触れる機会が豊富です。

デメリット

1.学費と生活費が高額
先述のとおり、イギリス大学で学ぶには高額な費用がかかります。奨学金や学生ローンなどの情報を集めたり、生活費を抑える工夫をする必要があります。

2.専攻変更の柔軟性
イギリスでは日本やアメリカのように大学入学後に専攻を大きく変更するのは難しいです。入学時点でコースが定まっているため、「まだやりたいことが定まっていない方」には向かない場合があります。

3.学業のスケジュールがタイト
3年制で専門教育を行う分、課題や試験が集中することも。日本の大学に比べると学業のペースが速く、計画的に学ぶ力も必要です。

4.文化的・生活面での負担
英語圏とはいえイギリス独自の習慣や文化もあるため、生活習慣などに慣れるまでストレスを感じることがあるかもしれません。

イギリスの大学に進学するには

イギリスの大学で学ぶためには、言語力や学力の証明はもちろん、自己アピールや海外での生活をこなす準備が必要です。ここでは、「こんなスキルがあると留学準備がスムーズになる」というポイントや、実際の受験プロセス、提出書類などを解説します。

イギリスの大学進学にはどんなスキルが必要?

1.英語力
日本ではTOEFLといった試験を受けられている方が多いと思いますが、イギリスの大学に行くのであれば、IELTSが基本です。IELTSにはスピーキング・リスニング・リーディング・ライティングの4セクションがあり、各セクションでのスコアと、総合スコアがあります。イギリスの平均的な大学に入学するには、アベレージのスコア5.5以上、英検に直すと1級相当が最低限必要なスコアです。

一般的にIELTS:通常6.0以上、TOEFL iBT:80-100点程度と言われているものの、イギリスの大学では、レポートやエッセイ、ディスカッションが重要な学習手段となります。IELTSやTOEFLなどのスコアを確保するだけでなく、論理的に文章を書き、説得力あるプレゼンテーションができる英語力が求められます。

2.入学資格
イギリスの大学に直接入学する場合、A-Level(Advanced Level)、IBディプロマプログラムといったカリキュラムを修了していることが基本的な入学資格です。イギリスの大学は1年目から専門的な内容を勉強するためです。日本の高校で勉強する内容では専門性が足りず、日本の高校から入学する場合は、1年間の大学入学準備コース(ファウンデーションコース)を経由することになります。

3.リサーチスキル
イギリスの大学の教育は「自分で考え、自分で調べる」ことが基本です。課題のために文献を探し、情報を整理するリサーチスキルを、事前に身につけておくとスムーズです。

4.タイムマネジメント
3年制でカリキュラムが組まれているため、学期中の課題量は少なくありません。締め切りやテストスケジュールが立て込む時期もあるので、自分のスケジュールを管理し、効率よく勉強や生活を送る力が必要です。

5.コミュニケーション能力と柔軟性
多国籍な環境では、日本の常識が通じないこともあります。相手の文化を尊重しながら自分の意見を伝えるコミュニケーション能力と、変化に対応できる柔軟性があれば、より充実した留学生活を送れるでしょう。

受験までの流れ・提出書類

1.大学の情報収集・コース選定
まずは行きたい大学と専攻コースをリサーチします。大学のランキングや評判はもちろん、立地や卒業生の進路など総合的に判断することが大切です。大学の公式サイトや留学エージェントを活用しましょう。

2.英語力証明(IELTSやTOEFLなど)の準備
多くのイギリスの大学ではIELTSスコアを求められます(学部によってはTOEFLやPTEなど他の試験でも可)。学部進学の場合、おおむねIELTS 6.0〜7.0程度が一般的な目安となります。

3.UCASを通じた出願手続き
イギリスの大学に学部で出願する場合、UCAS(Universities and Colleges Admissions Service)という共通出願システムを使うのが一般的です。UCASを通じて個人情報や成績、パーソナルステートメント、推薦状などを提出します。

4.パーソナルステートメントの作成
志望動機や学びたい分野との関連性、自分の強みなどを英語でまとめます。ここでは「自分がなぜそのコースを学びたいのか」を説得力ある内容にすることが重要です。

5.推薦状
高校(または大学)の先生など、自分の学力や人柄を客観的に評価してくれる人に書いてもらいます。信頼できる推薦者を選び、大学が求める内容を踏まえて早めに依頼しましょう。

6.合否通知と条件付き合格(Conditional Offer)への対応
大学から合否通知が来たあと、IELTSや最終成績など、特定のスコアや条件を満たすと正式に合格が確定するケースも多いです。条件を満たすために引き続き試験勉強や成績管理をしっかり行いましょう。

7.ビザ申請と渡航準備
合格が決まったら学生ビザを申請します。滞在費や生活環境の確認、航空券の手配、住居探しなども早めに済ませましょう。

自分のキャリアを考えよう

イギリスの大学で学ぶことは、世界トップクラスの教育を受けられると同時に、短期間で学位を取得できたり、国際色豊かな人脈を構築できたりと多くのメリットがあります。一方で、学費や生活費が高額であったり、専攻変更が難しかったりと、デメリットもあるため、事前のリサーチと準備は欠かせません。

自分がどのようなキャリアを描きたいのか、どの分野で専門性を高めたいのかを明確にし、それに合わせた大学・コース選びを行うことが成功への近道です。英語力やリサーチスキルなどの基礎をしっかり固めておけば、留学生活をより充実させられるでしょう。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
●為替レートは執筆時点の情報に基づきます。


【関連記事】


最新情報をLINEとメルマガでお届けしています!ぜひお友だち追加・フォローしてください。

お役立ち記事の一覧へ