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海外の大学にいくには?UPAA徹底解説!海外協定大学推薦制度ってどんな制度?

アメリカやイギリスなどの海外大学進学を希望する際、ぜひ知っておいてほしい「UPAA海外協定大学推薦制度」。どのようなメリットがあり、協定校にはどのような大学があるのでしょうか?徹底解説します。

海外の大学への入学方法は?

まず海外大学へ進学を希望する場合、どのような進学ルートがあるのでしょうか?主な4つの方法をご紹介します。高校卒業時点での語学力や学力、また、国内大学との併願の有無により可能な入学方法が異なります。

①4年生大学への直接入学
②コミュニティカレッジや語学学校を経て4年生大学への編入学
③国際バカロレア(IB)やケンブリッジ国際認定校(高校)からの入学
④海外協定校大学推薦制度を利用して入学

 
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UPAAとは?

UPAA(=University Partnership for Alternative Admissions at Selected Secondary Schools in Japan)とは、海外大学推薦制度のことです。UPAAに加盟している高校からの協定校制度を利用すれば、通常の海外大学入試に必要なSATなどの学力試験、エッセイなどが不要。UPAA指定の共通願書で海外協定大学へ最大6校まで同時に出願することが可能です。具体的に見ていきましょう。

UPAAで受験するメリット

メリットはなんといっても日本の大学と海外の大学の併願が可能になることです。通常、アメリカやイギリスなどの海外大学を目指すことになると現地で学んでいる高校生たちと同等の英語力を身につけた上で受験に挑むこととなります。

その語学力の取得、そして国内大学受験への試験対策を同時行うことは至難の技。しかしUPAAの海外大学推薦制度を利用することで併願のハードルがぐっと下がります。ただし、出願時に協定校が「EAT*⚪️点以上」など指定する英語力や語学力の要件はクリアする必要があります。(*UPAAが提供する独自の英語試験)

また、海外大学へ入学してからの語学力は必須。決して語学力が不要という訳ではない点には注意しておきましょう。

出願方法

UPAA共通のオンライン願書、U apply(ユーアプライ)というオンライン出願サイトから出願します。同一の願書で最大6大学まで出願可能。合否通知は1〜3週間で届きます。出願段階ではまだ高校卒業は決まっていないので、合格の場合は「条件つき合格」となり、正式な合格通知は高校卒業後となります。

海外大学の合否結果は日本国内の大学よりも早い段階で確定し、合格については翌年3月末まで有効です。よって国内大学との併願の場合は国内大学の合否が分かり次第、進学先を決定することができます。

<必要書類>
・高校入学から3年直近までの英文の成績証明書。在籍したすべての高校(留学先の高校を含む)の 成績証明書が必要。
・英文の卒業見込証明書
・パスポートのコピー
・下記いずれかの英語スコアコピー
  1. EAT (*UPAAが提供する独自の英語試験)
  2. IELTS または IELTS for UKVI academic
  3. TOEFL iBT
  ※一部協定大学は、出願の際にEAT以外に TOEFL iBT / IELTS (UKVI)が要求されます

 

気になる海外大学への合格率は?

2019年度は47名の合格者を出し、年々増加する合格者。2022年度は171名となり国内大学と海外大学双方に合格をした生徒は99%以上に上ったとのことです。また、UAPP加入高校の進路担当の教員からは「EATスコア92点以上を高校三年次までにとり、その後の時間を国内大学進学対策にあてることで当初の目標よりワンランク上の国内大学に進学したケースもある」と報告もあるとのことです。

気になるUPAA出願者の最終進学先とEATスコアでおおよその目指す大学を参考にしてみましょう。

EATスコア換算表

*換算スコアは参考値で、実際のスコアを保証するものではありません。

EAT CEFR IELTS TOEFL iBT
135 C2 9.0 120
130 C1 8.0 112
125 C1 7.5 103
120 C1 7.0 96
115 B2 6.5 87
110 B2 6.0 73
100 B2 5.5 57
95 B1 5.0 45
90 B1 4.5 34
85 B1 4.0 31
80 A2 3.5 29
75 A2 3.0 28

出典:UPAA

奨学金給付もあり

海外大学進学時には絶対にチェックすべき奨学金情報。UPAAにはUPAA出願者対象の「UPAA奨学金」給付もあります。2023年度に決定した、主な給付の一覧は下記の通りです。その他の奨学金もありますので、詳細を知りたい方は事務局へ問い合わせてみましょう。

●UPAA優秀者向け奨学金【先着順】
下記協定大学より、優秀者向けに給付される奨学金です。
・イーストアングリア大学
・シェフィールド大学
・カーディフ大学
・ユニバーシティ カレッジ ダブリン
・フロリダ国際大学
・サンフランシスコ州立大学
 
●EAT(English Assessment Test)奨学金
下記大学協定大学より、EATスコアに応じて奨学金が給付されます。
・シェフィールド大学
・カーディフ大学ダラム大学
・リーズ大学サリー大学(2023年新協定大学)
・ユニバーシティ カレッジ ダブリン(2023年新協定大学)
・オークランド大学(2023年新協定大学)
 
●ダンディー大学グローバル奨学金
2023年に新規協定大学となった、イギリスのダンディー大学より、優秀者向けに1年間4000ポンドが最大4年間(16,000ポンド)給付されます。

 

入学タイプについて

海外の大学はそれぞれの国で教育制度が異なります。そのため、国や大学によって合格後の入学タイプが異なり、大まかに次の3つに分けられます。UPAA制度を利用して海外大学へ進学希望する方は知っておきましょう。

●International Foundation、International Year One
大学準備課程にあたる1年間で、日本の高校を卒業しイギリス・アイルランド・オーストラリア・ニュージーランドの協定大学で学ぶ生徒はこの期間を経てから大学1年生へ進学します。(日本の教育の質が高いことからInternational Year Oneの期間を設けない協定校もあります。)

●Undergraduate Pathway
アメリカやカナダにおいて、その国の大学教育をスムーズに履修できるよう、留学生向けに作られたカリキュラムです。学部教科と並行して履修します。

●Direct Entry
アメリカの大学においてアメリカ人学生と同じ入学方法で直接入学する方法。高い語学力、GPAが求められ、エッセー、推薦状、SATが求められることもあります。

 

どのような海外大学へ進学が可能?

協定校のなかには世界の大学トップランキングにランクインしている大学もあります。(2023.11時点)

イギリス(20校)
・University of East Anglia(イーストアングリア大学)
・Cardiff University(カーディフ大学)
・The University of Dundee(ダンディ大学)
・The University of Sheffield(シェフィールド大学)
・University of Exeter(エクセター大学)
・Queen’s University Belfast(クィーンズ大学ベルファスト)
・University of Stirling(スターリング大学)
・Newcastle University(ニューカッスル大学)
・Manchester Metropolitan University(マンチェスター メトロポリタン大学)
・University of Leeds(リーズ大学)
・City, University of London(ロンドン大学シティ)
・Durham University(ダラム大学)
・University of Birmingham(バーミンガム大学)
・University of Bristol(ブリストル大学)
・University of Glasgow(グラスゴー大学)
・University of Liverpool(リバプール大学)
・The University of Manchester(マンチェスター大学)
・The University of Nottingham(ノッティンガム大学)
・The University of Surrey(サリー大学)
・University of York(ヨーク大学)
アメリカ(15校)
・San Francisco State University(サンフランシスコ州立大学)
・Florida International University(フロリダ国際大学)
・Drew University(ドリュー大学)
・George Mason University(ジョージメイソン大学)
・Hofstra University(ホフストラ大学)
・Oregon State University(オレゴン州立大学)
・Saint Louis University(セントルイス大学)
・Suffolk University(サフォーク大学)
・The University of Alabama at Birmingham(アラバマ大学 バーミンハム校)
・Arizona State University(アリゾナ州立大学)
・University of Illinois at Chicago(イリノイ大学シカゴ校)
・Illinois State University(イリノイ州立大学)
・University of South Carolina(サウスカロライナ大学)
・The University of Utah(ユタ大学)
・Gonzaga University(ゴンザガ大学)
カナダ(2校)
・Simon Fraser University(サイモンフレーザー大学)
・The University of Manitoba(マニトバ大学)
オーストラリア(3校)
・The University of Western Australia(西オーストラリア大学)
・The University of Adelaide(アデレード大学)
・The University of Sydney(シドニー大学)
ニュージーランド(1校)
・The University of Auckland(オークランド大学)
アイルランド(1校)
・University College Dublin(ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン)

 

UPAAの出願に見られる傾向は?

最近の出願トレンドとしては、コンピューターサイエンスなど理系専攻への出願が多いことです。海外大学出願にあたっては文系の学生であっても数IIまで履修をしておくと、ほとんどのSTEM分野に出願が可能な場合があります。

また、UPAA協定校以外のハーバード大学、MIT(マサチューセッツ工科大学)などの海外トップ大学と併願出願する生徒もおり、文系、理系、また海外、国内関わらず進路の選択肢が増えていることが見受けられます。

海外大学志望時はあらゆる制度を活用しよう

日本の高校から海外大学への進学を望んだ場合、語学面や費用の面でハードルが高く思えるでしょう。しかし、最近はそのようなハードルをなくし、数多くの学生に海外大学への進路も選択肢の一つとして考えられるよう、奨学金や制度が増加しています。UPAAの海外大学推薦制度もその一つ。ぜひさまざまな制度を利用して希望の進路を叶えられるようにしましょう。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。

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