【最新版】帰国子女の中学受験とは?帰国子女枠のある中学の選び方や受験方法をご紹介!
帰国子女の中学受験とは、どのようなものなのでしょうか?なぜ受験をするのか?帰国生の中学受験に向けて今できる準備は?学校選びのポイントや入試情報をご紹介します。
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帰国子女中学入試とは?
帰国子女入試とは、「日本国内で教育を受けず多様な教育環境下に置かれている帰国生への配慮のために実施されている入試」「保護者の海外赴任に同行した子どもが帰国後に教育を受けられる場所を確保するという配慮がある入試」のことです。最近では英語教育やグローバル教育が求められることが多くなり、また海外在住のご家庭も増加していることから、海外で小学校生活を過ごしてきた帰子女を積極的に受け入れる中学校が増加しています。試験会場は日本だけでなく、海外にいながら受験できる学校もあります。
帰国子女枠のある中学校は?
現在、日本で帰国子女枠の入試を実施している中学校は212校(参考:株式会社Japan Navi)。一般的な特徴としては下記のように分けられます。
●英語以外の学力も高い進学率も高い中学校 ●難関中学ではないが、教育方針やカリキュラムに特徴がある中堅中学校 ●昔から帰国子女の受け入れを行っている中学校 など。 |
2023年度の出願傾向としては、中堅中学校への出願が増えたとも言われています。
最近の帰国生入試の傾向
最近では日本国内にいながらも海外在住者と変わらないほどの英語力を身につけている子どもたちがいます。そのため、英語力のみを重視する学校は海外生活の経験がなくても英語力が高い生徒を帰国生とともに受け入れるようになり、帰国生入試の受験資格から「海外在住歴」をなくす学校が出始めました。
しかし本来、帰国生入試とは日本国内で教育を受けることができなかった子どもへの配慮であるはず。そこで東京都では帰国生入試の本来の意図を明確にするため、出願資格を「海外滞在1年以上、帰国後3年以内」と厳格化しました。
また、帰国生確保のために試験日が早期化されることも問題視され、2024年度からは入試解禁日は11月20日以降となりました。このことにより、入試基準の厳格化がされていない首都圏近郊の神奈川や千葉などの入試の出願率が変わることが予想されます。
帰国生入試の定員は「若干名」という学校も多く、定員が把握できないため、実際の受け入れ人数がどれほどかは把握できませんが、受け入れ校、受け入れ人数共に増加傾向にあるといえます。
帰国生が中学受験にチャレンジする理由
1.英語力の向上 |
日本では一般的に英語の授業が本格的に始まるのは中学校です。帰国子女が中学受験をせずに公立中学に入学した場合、アルファベットなどの初歩から英語を学ぶことになります。一方で帰国子女入試を行っている中学校は、英語の授業をレベル別、もしくは帰国生取り出し授業を行いる学校があり、すでに身についている英語力を保持、もしくは伸ばすことができます。
2.帰国子女に配慮のある環境で過ごしたい |
帰国生の中学受験は、日本の一般の中学受験とは選抜内容も異なります。そのため、入学後の学力が心配になるのも無理もありません。また、日本で小学校を過ごしてないことにより理科や社会などの基礎がないことも不安です。
しかし、帰国子女枠のある中学校は帰国生を受け入れているだけに授業のフォローなど受け入れ体制が整っているところがほとんどです。また、学校によっては帰国子女の割合が多く、同じような環境で育った友だちと出会えることもあるでしょう。
3.将来、海外の学校へ戻りたい |
帰国生を受け入れる学校はグローバル化を推進している学校も多く、海外大学への進学サポートや留学、研修制度が整っているところが多くあります。幼少期を海外で過ごし、また海外に出たいと思う時に実現できる可能性が多くなります。
帰国生の中学入試への準備、情報収集はどうする?
帰国子女の中学受験をすると決めたら、どのような学校が良いのか、志望校の受験科目は?などの情報収集をしていきましょう。
<情報収集の仕方> ●帰国子女専門塾や帰国子女専門の家庭教師に入試対策をお願いする ●一時帰国を利用して学校見学を行う、気になる学校に受験科目や受験資格を問い合わせをする ●気になる中学校のオンラインスクールツアーやオンライン入試説明会に参加する |
帰国生入試は多様化していると共に、最近では受験資格の変更も見られますので常に最新の情報をアップデートしておくようにしましょう。
具体的な学校や学習塾などはこちらの関連記事から検索可能です。
【関連記事】:帰国生のミカタ学校検索 |
帰国生の中学校選びのポイント
帰国生が中学受験をする理由にも通じるところがありますが、どのような中学校生活を送りたいのか、日本に帰国してどのような環境を望むのか、将来的にどのような進学先を望むのかを考えながら選んでいきましょう。以下のような視点を整理すると考えやすいでしょう。
●帰国子女受け入れ体制 帰国生を受け入れてきた実績、入学後に帰国生クラスがあるか、一般受験生との学力差へのフォローがあるかなど ●英語教育 英語の取り出し授業があるか、英語はレベル別かなど ●進学実績 国内、海外大学への合格者数 ●グローバル教育 IB認定校、海外研修や留学制度の充実度など ●大学付属校 大学付属校は、高校や大学進学時の学力が問われることがありますが、高校受験、大学受験がないためその分スポーツなど自分が好きなことに打ち込む時間をとることができます。 ●国立中学校 国立中学校も積極的に帰国子女の受け入れを行っています。メリットとしては、学費が私立中学に比べて安いことが第一として挙げられますが、グローバル教育も充実しています。 ●寮の有無 ご家庭によってはお子さまのみ日本に帰国するケースもあるでしょう。その際に寮の有無も学校選びの大きなポイントです。 |
帰国子女入試の科目は?
帰国子女の中学受験の試験科目は、学校がどのような帰国生を求めているかを反映しているかのように多様化しています。英語力の高い帰国生に入学してほしい学校は、試験科目に英語があります。
一方で、英語力よりも海外生活で培ってきた、日本で育った一般生にぜひ良い影響を及ぼしてほしい「のびのびとした自主性」や「積極性」、「自由さ」などを重視する学校は英語に特化せず、国語、算数のみ、もしくは面接や作文といった学校もあります。また、求められる英語力、国語力や算数の処理能力のレベルも学校によってまちまちです。志望校に応じた対策が必要となります。
【関連記事】:令和6年度 帰国生入試情報 |
帰国生の中学受験の日程は?スケジュールは?
帰国生の中学受験の入試日は11月から始まり、一般入試より早く設定されています。首都圏では2024年度は帰国生入試の解禁日は11月10日以降と設定されています。(2024年度は移行期のため11月10日以降でも可能。以降は11月20日が解禁日となります。)常に最新の情報を確認しておきましょう。
帰国子女の中学受験は入念な情報収集を
帰国子女の中学受験は入試方法がとても多様化しています。また、帰国子女枠が設けられている中学も増加していることから、志望校選びにも悩まれる方が多いでしょう。今では海外にいながらも入試の専門家や学校に問い合わせをしたりなどして情報も多く手にいれることができます。帰国後にお子さまがより良い環境で過ごせるよう、入試情報及び学校情報を入念に行いましょう。
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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