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帰国子女の中学受験には面接対策が必須!質問例から面接マナーまで詳細にお届け

海外で生活されているご家庭には、お子さまの帰国後の進路について不安を抱えている方も多いのではないのでしょうか。そこで今回は、帰国子女中学入試の特徴や面接の対策方法をご紹介します。面接のために準備しておきたいポイントをまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

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帰国子女入試の特徴

帰国子女入試は、海外生活経験のある帰国子女を対象に一般の入試とは別枠で実施されます。近年ではグローバル化が進み、多くの私立中学校が帰国子女枠を設けて、自校の英語力の強化に力を入れています。

帰国子女枠には帰国後年数、海外滞在年数、出身校の種類などの条件があります。例えば、帰国後3年以内や2年以内、海外滞在年数1年以上や2年以上を条件としている学校が多いですが、学校により差がありますので事前に調べておくことが重要です。

では帰国子女入試にはどのような特徴があり、帰国子女にはどのようなことを期待されているのでしょうか?

入試科目

入試科目は一般的に、1~3科目(国語・算数・英語)の学力試験、作文、面接を組み合わせることが多いですが、4科目(国語・算数・理科・社会)または2科目(国語・算数・理科・社会から2科目)の学力試験を行う学校もあります。

他にも現地校やインターナショナルスクールに通っていた生徒に配慮したかたちで、英語試験、作文、面接を組み合わせる場合や、適性検査、作文、面接のみを行う場合もあります。

学力試験

近年は、帰国生に対して英語だけでなく、国語や算数の学力を求める学校が増加しているため、対策しておくことをおすすめします。

例えば国語の場合、日本の新聞を読むなど正しい日本語に触れる機会を増やしましょう。中学受験の算数では、つるかめ算や旅人算などの特殊算が出題される可能性が高いため、繰り返し解いて入試に備えましょう。

理科や社会の試験を実施する学校もあります。理科の場合は、日本から見た星の見え方を学習することや、社会は日本地図や日本史の漫画を読むこともおすすめです。

帰国子女の場合、スピーキングやリスニングが得意な生徒は多いですが、文法やリーディング、ライティングなどを強化しておきましょう。

作文

作文は、帰国子女だからこそ間違いやすい日本語を重点的に学習しましょう。例えば、書き言葉と話し言葉を区別できることが重要です。作文では、正しい書き言葉を使えるのかどうかを見られています。日本語の文章をたくさん読み、自分でも文章を書くという練習が効果的です。

また、漢字を正しく使えることも国語力をはかる重要なポイントです。学校で、すでに習った漢字は正しく書けるようにしておきましょう。「とめ・はね・はらい」を細かく採点する学校もあります。送り仮名も間違えないように気を付けましょう。

作文は自分が経験したことや学んだことを書くだけでは、読者に伝わりにくい内容になってしまいます。なぜその経験ができたのか、その経験を通してどのように感じたのかなど、理由や経緯を書くことでより魅力的な文章になります。

また作文は、人に読んでもらうことで書くことの意味や表現することの面白さを実感できます。保護者の方が添削して、良い点や悪い点を具体的にコメントしてあげると良いでしょう。書き直しをすることによって、もっと良い文章を書きたいという気持ちを育みます。

実用英語

2020年からの小学校における英語必修化や、大学入試改革において英語が重要科目になったことなどから、近年の私立中学では、高い英語力を持つ生徒を求める傾向があります。また英語圏での海外生活経験がある帰国子女には、現地で培った実用英語能力が期待されています。

ただ、「英語圏から帰国すれば英語の試験は簡単」というわけではありません。英語を重視している学校の入試問題は大学入試レベルも多く、特に英文法や和訳問題でつまづく人が多いようです。学校が求めている「英語力」をしっかり把握しておくことも重要です。また興味がある学校が英検によって有利になる場合は、取得しておくと良いでしょう。

国際感覚

海外生活経験のある帰国子女には、国際感覚を求められることもあります。帰国子女枠で受験する生徒は、英語圏からの帰国生だけではありません。帰国子女を受け入れている学校側も、さまざまなバックグラウンドを持つ生徒を集めることで、異なる価値観や発想を取り入れ、国際社会で活躍できる人材を育成することができます。帰国子女ならではの柔軟性や自己表現力なども重要です。

面接

帰国子女入試の中で最も重要と言っても過言ではない面接。面接を重視している学校は多く、帰国子女だからこそ培われた価値観や考え方を期待しています。そこで、海外生活での経験や海外生活で学んだことなどを問われるケースが多いのです。

帰国子女入試の面接内容とは?

帰国子女入試の面接では自分の海外生活での経験を具体的に答え、その経験を自分の将来にどう生かしたいかなども答えられるようにしておきましょう。また「英語が得意」というのは個性として評価しづらいので、英語力以外の自分の強みを考えておくことも重要です。ここからは、入試でよく聞かれる質問とおすすめの答え方をご紹介します。

自己紹介

自己紹介は受験生が自分自身のことを理解し、分かりやすく表現できるかを見られます。趣味や自分が今まで積極的に取り組んできたことなどを話すと良いでしょう。自分にしかない長所も自分の強みとしてアピールできます。一方、短所を話す場合は、その短所を乗り越えるためにしている努力なども説明できると良いでしょう。

志望理由

志望理由は受験生の本気度を見るための質問であり、ほとんどの学校で聞かれる傾向があります。たとえ第一志望の学校でない場合でも第一志望であることを伝え、説得力のある志望理由を用意しておくことが重要です。事前に学校説明会や学校見学に参加しておくことをおすすめしますが、難しい場合はホームページやパンフレットから情報を入手して、その学校にしかない魅力を見つけましょう。

この学校で取り組みたいこと

受験生が入学後にどのような生徒になりたいかを見る質問です。勉強以外のクラブ活動や委員会活動、ボランティア活動などについて話しましょう。海外の学校でスポーツやボランティア活動を行っていた場合は、そのことについて詳しく話すことがおすすめです。また、その学校でしかできない取り組みなどがあれば、それについて話すと良いでしょう。

将来の夢や目標

受験生が自分の目標のためにどのような努力をしているか、またその目標を達成する環境がこの学校にあるかを見るための質問です。将来の夢や目標のために、どのようなことを勉強したいかを話しましょう。その学校のカリキュラムやクラブ活動、課外活動などを絡めて話すと説得力を持たせることができます。

海外生活での困難やその困難を乗り越えた方法

受験生が海外でどのような経験を積み、また困難に直面したときにどのように乗り越えたかに関する質問です。自分が海外で経験した困難についてどのように感じたか、またその経験を通して何を学んだのかを説明しましょう。困難の度合いは関係ありません。海外ならではの経験を話すと、より興味を持ってもらいやすいです。

好きな本

受験生の読書習慣と、本の魅力を分かりやすく伝えることができるかを見る質問です。自分の学年に合った本を選び、その本のどこが面白かったのかを具体的に言えるようにしましょう。またどの登場人物が気に入ったか、なぜ気に入ったのかなどを考えておくこともおすすめです。

最近のニュースで興味のあるもの

受験生がニュースに関心を持っているか、さまざまな視点からものごとをとらえることができるかを見ています。ニュースの題材は、自分が興味のあるものが良いでしょう。滞在していた国のニュースについて話すこともおすすめです。政治的なニュースについて話す場合は、一つの意見だけでなく、さまざまな角度から見た意見について話すと良いでしょう。多方面の意見を理解していることをアピールできます。

面接対策のポイント

面接においては、面接官に好印象を与えることが最も重要です。大きな声ではっきりと答えることや、入学への熱意を表現できるようにしっかり練習しておきしましょう。面接対策にはいくつかのポイントがあります。ここからは、それぞれのポイントについてご紹介します。

自宅で練習する

保護者の方に面接官役をお願いして、面接の練習をしてみましょう。自宅で練習する場合、リラックスして何度でも練習ができるところがメリットです。

ただ、家族では客観的な評価が難しいことや、なかなか気付かないアピールポイントがあるかもしれません。 学校の先生や友人に自分の長所やアピールできそうなことを質問してみることもおすすめです。

塾や模擬面接の活用

塾や通信講座の面接対策を活用することや、学校の模擬面接に参加する方法もあります。実際に面接官経験のある先生から模擬面接を受けることで、本番の雰囲気や緊張感の中で練習することができます。また、受験のプロである塾の講師から見た貴重なアドバイスをもらえる可能性もあります。

一方で模擬面接を実施している学校が少ないことや、参加できる回数が限られている場合もあります。また塾の場合、個人面接の練習回数が少ないなどのデメリットもあります。

保護者への質問

保護者の面接を実施している学校もあります。保護者への質問については、滞在国ではどのように学校を選んだか、現地ではどのようなことに気を付けていたか、子どもにどういう人間に育ってほしいかなどを振り返っておきましょう。

面接のマナーとは?

面接にはマナーも重要。例えば、面接は順番を待っている間から始まっています。待っている間にスマートフォンを使用することや、雑談することはやめましょう。静かに心を落ち着けて集中します。名前を呼ばれたら、大きな声ではっきりと返事をしましょう。

身だしなみも大切です。派手な服装や髪型は控え、清潔感のあるものにしましょう。着席する前に「よろしくお願いします」と挨拶するのもおすすめです。面接の間は面接官の目を見てハキハキと答え、キョロキョロしたり体をふらつかせたりすることはやめましょう。

不測の事態に備える

しっかりと準備をしていても、予想していなかった質問をされる場合もあります。大事なことは、答えにつまったときの対処法を考えておくこと。ただ黙っているだけでは、質問の意味を理解していないと判断されることもあります。落ち着いて、質問されたことを繰り返して口に出してみましょう。その間に考える時間をつくることができます。

また、面接は前もって用意した原稿を読む場ではありません。文章を暗記するのではなく、面接官と会話をすることが大切です。十分に練習した後、面接の前日は一旦忘れましょう。「すべて完璧に答えられなくても大丈夫」という冷静さも必要です。

早めの受験対策が成功へのカギ

帰国後は生活環境も変化する中での受験で、想像以上に負担がかかる場合もあります。保護者の方の精神的なサポートも重要。少しでも受験のストレスを減らせるよう、早めの準備をおすすめします。ポイントを抑えた面接対策で、中学受験を成功させましょう。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。


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