帰国子女の中学受験と偏差値!模試など中学受験お役立ち情報
受験では、自分が通っている学校以外の生徒とテストの点数を競うことになります。偏差値を知ることは志望校選びの参考になるだけでなく、志望校を受ける生徒の中での自分の位置を知ることができます。
また偏差値が上がるとさらに高い目標を設定することもでき、自信がつきます。この記事を参考に、偏差値についてさらに理解を深めてみましょう。
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偏差値とは?
偏差値とは学力水準を合理的に表す方法で、得点でも順位でもなくそれぞれのテストの点数を一定の基準で示した数値です。テストを受けた集団の中の自分の位置を知るための指標として用いられ、自分の実力を相対的に把握できます。
◆偏差値の意味
偏差値は点数の善し悪しではありません。例えば中間テストの結果が80点、期末テストの結果が65点だったとき、期末テストの方が結果が悪かったように見えます。しかし中間テストの平均点が75点、期末テストの平均点が55点だったとすると、偏差値は期末テストの方が上がります。偏差値が高いほど良い成績と言えるのです。
◆偏差値の計算方法
偏差値を求めるには、下の計算方法で算出できます。
偏差値=(個人の点数−平均点)÷標準偏差×10+50
◆標準偏差
「標準偏差」とは得点の散らばりの度合いを示す値です。偏差値とは平均が50点、標準偏差が10点になるように調整したもので、得点が平均値の近くに集中していれば標準偏差は小さくなり、逆に平均から広がっていれば標準偏差は大きくなります。
帰国子女受験で偏差値を活用!
◆平均点が重要
受験は同じテストを受けた集団の中での勝負なので、高得点を取ることよりも集団の中での自分の位置を意識することが大切です。自分の点数以上に重要なのが平均点です。
自分の点数がどれほど高得点であっても、同じテストを受けた集団も高得点をとっていれば、その集団の中ではあまり良い成績ではないということになります。極端な言い方をすれば、98点を取っても自分以外の全員が99点だった場合、不合格になるのです。
◆集団内の点数のばらつきを見る
テストを受けた集団全体の「点数のばらつき」も考える必要があります。例えば、受験者全体の得点が平均点付近に密集している場合、平均点から離れた点数は獲得しにくくなり、平均点よりも高い点数を取ると偏差値は大きくなります。また、得点が分散している場合は平均点から離れた点数を取りやすく、平均点以上であっても偏差値はそれほど上がりません。
受験は、他者との比較によって成績を決める「相対評価」で合否が決まります。そのため、偏差値を活用することが最適です。
◆中学受験は母集団が近いレベルで比較
母集団(統計対象となるすべての集合)によって偏差値は変わってくるため、同じ「受験」という目標を持ったレベルの高い小学生の中で自分の位置を知ることが重要です。全国公開模試や全国統一小学生テストなどさまざまな模試がありますが、できるだけ同じ種類の模試を受けるようにしましょう。
偏差値を知る方法は?
◆海外から模試を受験
海外に長期滞在していると、日本の学校の選び方に悩んでいる方も多いと思います。まずは、自分の偏差値と学校の偏差値の差がどれくらいあるのかを見極めてから、適切な準備をすることが大切です。
ena公開帰国生模試(ena国際部)
【第4回公開帰国生模試】
・日程:6/10(土)、11(日)
・対象学年:小学6年生
・受験方法:インターネットもしくは会場(校舎)受験
※校舎により、実施日時が異なります。詳しくはこちらをご覧ください。
・申し込み締切:6月6日(火) 23:59(日本時間)
【第3回公開帰国生模試】
・日程:6/24(土)、25(日)
・対象学年:小学5年生
・受験方法:インターネットもしくは会場(校舎)受験
※校舎により、実施日時が異なります。詳しくはこちらをご覧ください。
・申込締切:6月20日(火) 23:59(日本時間)
JOBA
【JOBA Achievement Test: 中学入試難関英語入試 実力判定テスト】
・日程:2023年 8月22日(火)~9月3日(日)
・対象学年:小学6年生
・受験方法:自宅受験
・申込受付期間:2023年 8月1日(火)~8月21日(月)
【海外・帰国子女センター試験 達成度確認】
帰国枠受験をする生徒を対象に作成された帰国子女のための試験で、偏差値や志望校判定を知ることが可能です。
・日程:6月1日(木)~6月10日(土)(日本時間)
・対象学年:小学4年生~中学2年生
・受験方法:インターネット
・申込受付期間:5月1日(月)~5月31日(水)(日本時間)
・受験の流れ:
毎月1日(初回の方はお申込み翌月の1日):試験問題のご案内
1日〜9日まで:試験実施
~10日まで:答案提出および志望校登録
11日:解答解説のご案内
25日~:成績表の閲覧(全員)、答案のご返却(答案返却コース申込者のみ)
詳しくはこちらをご覧ください
◆一時帰国で夏期講習や模試へ
一時帰国中に全国統一模試などを受けておくこともおすすめです。ここからは無料で受けられる模試をご紹介します。
全国統一小学生テスト(早稲田アカデミー)
日程:6月4日(日)
対象学年:年長~小学6年生
試験会場:早稲田アカデミー各校舎
※各校舎定員次第、申込締め切り。年長が試験を受けられる校舎には限りあり。
申込締切:6月1日(木)19:00
全国統一小学生テスト(四谷大塚)
日程:6月4日(日)
対象学年:年長~小学6年生
試験会場:四谷大塚直営校舎、四谷大塚YTnet提携塾、四谷大塚NET加盟塾、公認会場塾
申込締切:6月1日(木)
全国テスト(日能研)
日程:6月18日(日)(小学3・4・5年生)
6月25日(日)(小学2年生)
対象学年:小学2年生~小学5年生
試験会場:日能研の各教室
インターネットでの申込締切:3・4・5年生は2023年6月16日(金)20時まで
2年生は2023年6月23日(金)20時まで
電話での申込締切:3・4・5年生は2023年6月17日(土)18時まで
2年生は2023年6月24日(土)18時まで
全国統一基礎学力テスト(国際基礎学力検定 TOFAS)
日程:6月12日(月)~6月18日(日)
※受験会場により検定日や検定時間が異なります。
詳しくは各受験会場にご確認ください。
対象学年:小学校2年生~中学3年生
試験会場:受験会場一覧
申込受付期間:5月15日(月)~6月9日(金)
帰国生受験における偏差値以外の評価基準
◆帰国生に期待する学校が増加
近年では英語教育やグローバル教育に力を入れる学校が増えており、帰国生を積極的に受け入れている学校も多いです。学力テストと面接のみで入試を行う学校や、英語で面接を受けられる学校も増え、帰国生にとっては偏差値以外で評価されるというメリットがあります。
◆帰国生に求められている特性
海外で生活して培った語学力や積極性、独自性などに期待する学校が多いです。例えば、日本とは異なる生活習慣や物の考え方を理解している帰国生は、さまざまな考え方をもつ人とも臆せず対応できる能力が高いでしょう。またイエス、ノーがはっきり言える生活習慣が身についていることも多く、自分の言動に責任を持てる傾向があります。
国際社会で活躍できる人材を育成しながら、教育環境の「ダイバーシティー化」を推進している学校では、さまざまなバックグラウンドを持つ生徒を積極的に受け入れています。また帰国生を積極的に受け入れることで、国内で育った一般生にとっても良い刺激になると考える学校もあります。
◆帰国生入試の特徴
帰国生枠入試の科目や作文の中に英語が課され、国語や算数などの基礎学力以上に受験生の英語力を重視して合否が決まる入試があります。他にも入試科目に英語は含めず国語と算数の2科目で合否が決まりますが、多少の加点や面接などの要素を考慮する入試もあります。
帰国生受験は志望校選びが重要
受験で重視される偏差値ですが、中学受験における偏差値の特徴を理解することで偏差値との正しい向き合い方が見えてきます。偏差値を上手く活用して志望校への合格の可能性を相対的に判断し、受験勉強をより楽しく取り組めるものにすると良いでしょう。帰国生受験には学力だけでなく、海外生活で培った語学力や国際感覚を重要視する学校がたくさんあります。まずは学校の情報を収集して、校風や教育方針を考慮することも重要です。
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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