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アメリカ英語とイギリス英語の違いや特徴は?発音・スペル・単語まで徹底解説!

「アメリカ英語とイギリス英語は何が違う?」同じ英語なのに発音や単語がまったく異なっており、どちらを習得すべきか迷う方もいるのではないでしょうか。この記事では、両者の具体的な違いを解説し、あなたのキャリア像や目的に応じた選び方を紹介します。あなたにぴったりな英語を選択して、自信をもって学習をスタートさせましょう。

アメリカ英語とイギリス英語の違い

アメリカ英語とイギリス英語には、スペルや発音などにおいて明確な違いがあります。これらの違いを理解できれば、ビジネスシーンや留学先などでの混乱を避けられます。

スペル

アメリカ英語とイギリス英語では、同じ意味の単語でもスペルが異なるケースが存在します。

最も代表的な違いは語尾の変化です。アメリカ英語で「-er」で終わる単語は、イギリス英語では「-re」となります。

意味 アメリカ英語 イギリス英語
センター center centre
劇場 theater theatre
メートル meter metre

また、アメリカ英語の「-ize」はイギリス英語では「-ise」に変わります。この変化は動詞だけでなく関連する名詞にも適用されるため、ビジネス文書では特に注意が必要です。

意味 アメリカ英語 イギリス英語
整理する organize organise
認識する recognize recognise
分析する analyze analyse

色彩に関する単語も特徴的で、アメリカ英語の「color」「humor」「labor」は、イギリス英語では「colour」「humour」「labour」のように「u」が追加されます。

発音

アメリカ英語とイギリス英語の発音の違いは、特に日本人学習者にとって理解しやすい違いがいくつかあります。

まず「R音」の扱い方を見てみましょう。アメリカ英語では「car」を「カー(ル)」のように舌を巻いて発音しますが、イギリス英語では「カー」のように母音の後のR音をほとんど発音しません。

T音の処理も大きく異なります。「water」という単語で比較すると、アメリカ英語では「ウォーダー」のようにD音に近くなりますが、イギリス英語では「ウォーター」とT音をはっきり発音します。

A音の違いも特徴的で、「can’t」「dance」「ask」などの単語でよく現れます。アメリカ英語では「æ」音で「キャント」、イギリス英語では「ɑː」音で「カーント」のように発音されます。

単語

同じ意味を表す単語がまったく異なる場合があり、これは海外での日常生活やビジネスシーンで最も戸惑いやすい違いとなります。

意味 アメリカ英語 イギリス英語
交通関連 地下鉄 subway tube / underground
エレベーター elevator lift
駐車場 parking lot car park
食べ物 フライドポテト french fries chips
ポテトチップス potato chips crisps
とうもろこし corn maize
住居関連 アパート apartment flat
1階 first floor ground floor
2階 second floor first floor

特に注意が必要なのが「first floor」の扱いです。たとえば「first floorの大会議室でミーティング」と言った場合、アメリカでは地上階(1階)を指しますが、イギリスでは2階を意味するため、待ち合わせ場所を間違えてしまう可能性があります。

文法

文法面での違いは比較的少ないものの、いくつか異なるパターンがあるので押さえておきましょう。

まず、過去形・過去分詞の形に違いがあります。アメリカ英語では「-ed」形がほぼ標準です。イギリス英語では「-ed」「-t」どちらも使われますが、「-t」形がよく使われます。

動詞 アメリカ英語 イギリス英語
過去形・過去分詞 過去形・過去分詞
learn learned learned / learnt
burn burned burned / burnt
spell spelled spelled / spelt

イギリス英語でも「-ed」形が使われることがあり、どちらも正しいとされています。

また、アメリカ英語では「The team is playing well.」のように単数扱いしますが、イギリス英語では「The team are playing well.」のように複数扱いすることが多くあります。

どちらを学ぶべき?あなたに最適な英語の選び方

アメリカ英語とイギリス英語の違いを理解できたら、次で紹介する「アメリカ英語/イギリス英語を学ぶ方の特徴」を押さえて、どちらを学ぶべきか選択していきましょう。

キャリアプランや、今後住む予定の地域などを総合的に判断して選ぶと良いですよ。

アメリカ英語を選ぶ方の特徴

すでに日本でアメリカ英語を学んできた方は、これまでの学習を活かすためにアメリカ英語を学び続けることで、効率的にレベルアップできるでしょう。

特に今後、IT・テクノロジー業界で働きたいと考える人には、アメリカ英語がおすすめです。シリコンバレーを中心とする技術用語や業界慣習はアメリカがベースで広がっているため、キャリア形成に有利となります。

また、エンターテインメント業界に興味がある方も、ハリウッド映画や音楽業界の影響により、アメリカ英語の方が親しみやすく感じられるでしょう。YouTube や Netflix などのプラットフォームでもアメリカ英語のコンテンツが豊富です。

イギリス英語を選ぶ方の特徴

今後、ヨーロッパでの活動を予定している方には、イギリス英語が有利です。

EU諸国では一般的にイギリス英語が標準とされています。フランスやドイツなど非英語圏のヨーロッパ人が使う英語もイギリス英語の発音や語彙に近いものが多く、現地でのコミュニケーションがスムーズになりやすいといった特徴があります。

特に、金融・法律分野でのキャリアを考えている方は、伝統的にロンドンが国際金融の中心地であったこと、多くの国際法がイギリス法をベースにしていることから、イギリス英語の習得をおすすめします。

海外経験がある人の場合

イギリスなど海外で長期間過ごした経験がある方は、すでに身につけた英語を活かしつつ、日本の教育環境に合わせた調整も検討してみてください。

TOEICや英検などの資格試験、大学受験ではアメリカ英語ベースの出題が多いため、試験対策として基本的なアメリカ英語の特徴を理解しておくと有利です。

もし将来的に両方の英語に触れる機会があれば、相手や状況に応じて使い分けられる柔軟性を身につけることで、国際的なキャリアにおいて大きなアドバンテージとなるでしょう。

アメリカ英語やイギリス英語を学ぶには?

どちらの英語を学ぶのか決まったら、最後にあなたの目的に応じて、効率的な学習方法とおすすめなツールを紹介します。

【映画】子どもと楽しく英語に触れたい方
【オンライン記事】読む力を高めたい方
【アプリ】スキマ時間に効率良く英語力を高めたい方
【オンライン英会話】話す力を伸ばしたい方

映画で生きた英語を身につけよう

親子で一緒に楽しく英語に触れながら、自然な会話表現や発音を身につけたい人は、以下の映画がおすすめです。

  アメリカ英語 イギリス英語
おすすめ映画 「トイ・ストーリー」シリーズ 「パディントン」シリーズ
特徴 日常会話が豊富で聞き取りやすい ロンドンが舞台で標準的なイギリス英語
内容例 ・アメリカの家庭生活
・アメリカのポップカルチャーやおもちゃ文化
・冒険ストーリーなど
・ロンドンの家庭生活
・イギリスの文化や習慣
・心温まる日常会話など

どちらの映画も、家庭内での会話や日常表現が多く、セリフも短めでストーリーが分かりやすいため、大人から子どもまでが楽しめる内容となっています。

映画は長くて集中力が続かないという場合は、気に入ったシーンを繰り返し視聴し、短めのセリフを真似して言ってみましょう。自然な発音やよく使われるフレーズを少しずつ身につけられますよ。

読みやすいオンライン記事で英語の文章に慣れよう

英語初心者の方が最初から本や雑誌などを読もうとすると、話の全体像を掴むのが難しいことから、途中で挫折してしまうリスクが高まります。

よって、大きな負担をかけることなく、英語の文章をスラスラ読めるようになりたい人は、以下のサイトの記事をおすすめします。

  アメリカ英語 イギリス英語
おすすめのサイト Reader’s Digest BBC Newsround
特徴 日本人が読んでも親しみやすい話題が豊富 子ども向けニュースでやさしい英語
トピックス例 ・コストコやマクドナルドの最新情報
・ディズニーリゾートの話題など
・ヨーロッパ圏の紙幣のデザイン
・イギリスの学校生活の話など
1記事の文字数 300~1,000字 250~400字

どちらのサイトの記事も、各章によって短く話題が区切られているため、気になる部分だけを拾い読みできます。

初級~中級レベルの学習者でも読みやすい長さのため、毎日の学習に取り入れやすいでしょう。

スキマ時間に学習したい人はアプリを活用しよう

日々のスキマ時間を活用して効率よく英語力を伸ばしたい人は、以下のアプリを使ってみてください。

  アメリカ英語 イギリス英語
おすすめアプリ Duolingo BBC Learning English
特徴 ゲーム感覚で継続しやすい イギリス英語の習得と同時にイギリス文化的理解を深められる
学習内容例 ・日常会話フレーズ
・ビジネス英語基礎
・発音練習など
・6分間英語ニュース
・イギリス文化に関する話題
・標準的なイギリス英語の発音学習など
1日の学習時間 5~15分 6~20分

どちらのアプリにも、およそ5分刻みで学習できるコンテンツが含まれているため、通勤時間や家事の合間などで気軽に取り組めます。

オンライン英会話で実践的な会話力を身につけよう

これから海外移住や国際的なビジネスで英語を使う必要がある人は、オンライン英会話で実践的なコミュニケーション能力を身につけましょう。

渡航先でアメリカ英語が使われている場合はアメリカ・カナダの講師を、渡航先でイギリス英語が使われている場合はイギリス・オーストラリア・ニュージーランド出身の講師を選択しましょう。

おすすめのオンライン英会話は以下のとおりです。

  アメリカ英語 イギリス英語
おすすめサービス DMM英会話 ELT英会話
特徴 業界・職種別のビジネス経験を持つ講師が検索可能 ロンドン創業の英会話スクールで講師が全員ネイティブ
学習内容例 ・アメリカ式の専門用語が身に付く
・ビジネスメールの書き方、会議でのやり取りの実践演習を行える
・カリキュラムは生徒に応じてオーダーメイド
・イギリス式のフォーマルな表現やEU圏でのビジネス慣習が学べる

DMM英会話では業界・職種別にアメリカでのビジネス経験を持つ講師を検索できるため、あなたと同じ業界出身の講師から実践的なアドバイスを受けられます。

また、ELT英会話はロンドンで1万人以上の駐在員を指導してきた実績があり、イギリス英語に特化したレッスンが特徴です。

オンライン英会話は1回のレッスンが30分弱のところが多いため、移住予定の人は渡航3ヶ月前から週3〜5回を目安に受講することをおすすめします。

今後のキャリアプランや住む地域をふまえてどちらを学ぶべきか選択しよう

この記事では、アメリカ英語とイギリス英語の具体的な違いから、あなたに最適な英語の選び方、楽しく効率よく学べるツールまでを解説しました。

自分の興味や将来就きたい仕事のジャンル、今後活躍したい場所によって、アメリカ英語とイギリス英語のどちらを選ぶべきかは異なります。

将来のキャリアプランと照らし合わせて、どちらの英語力を伸ばすかを選択しましょう。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。


ライター:実村渚紗(みむらなぎさ)

【経歴】
・カナダ留学(1年間)
・公立中学校英語教師(6年間)
・Webライター(英語学習、金融ジャンル)
 
【資格】
・中学校・高校英語Ⅰ種
・TOEIC 800点
・実用英語検定準1級
・児童英語教授法(TESOL for Children)

読者のみなさまが幸せな未来の実現に向けて行動しやすいよう、具体的なアクションプランを示すことを大切に、執筆へ取り組んでいます。


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