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帰国子女の小学校受験とは?勉強方法や対策のポイントについて解説!受験における疑問点や不安を解消しよう

小学校受験は、受験する子どもの年齢が幼いことや入試内容が幅広いため、勉強方法に不安を抱えている親御さんは多いはずです。そこで今回は、小学校受験ならではの疑問点や対策のポイントをご紹介します。帰国後の小学校受験を意識し始めた方は、ぜひ参考にしてみてください。

小学校受験の基礎知識

小学校受験とは?

小学校受験では子どもの学力だけでなく、普段の家庭でのしつけや生活態度なども重要視されます。学校の教育方針と家庭の教育方針が一致しているかどうかが重要なのです。また中学や高校受験とは異なり、保護者の考え方が合否に大きく影響します。そのため、保護者面接が合格へのカギとも言えます。

受験する学校と家庭の教育方針が合うかどうかがポイントになるため、学校選びは慎重に行いましょう。学校の知名度や難易度だけで決めるのではなく、子どもの個性に合った学校を選ぶことが重要です。各小学校で行われている説明会や行事に参加して、実際に学校の様子を見学することをおすすめします。

国立小学校と私立小学校の違い

多くの私立小学校には独自の教育方針やカリキュラムがあり、勉強以外の活動や人間性を育てることに力を注ぐ学校が多いです。一方で国立小学校では、基本的に文部科学省の教育カリキュラムを元に授業が進められます。教育の研究機関でもあるため、学習成果を試すための実験的な授業を体験することもできます。

小学校受験では偏差値を出すことは難しいため、小学校の難易度を倍率などで示されることが多いです。試験内容は、学校によって出題させる分野の幅が広く、準備期間が必要な私立の方が難しい傾向にあると言えます。しかし国立の場合は通学可能地域が厳しく決まっていたり、入学者選抜の過程で抽選を行う学校が多いです。

小学校受験の入試内容

小学校受験では、大きく分けて5つのテストが実施されるケースが多いです。それぞれのポイントについても見ていきましょう。



ペーパーテスト

学力テストを行っている学校は、年齢相応の学力が身についているかや、指示通りの対応ができるかを見ています。例えば、季節の草花の名前や年中行事を問う問題や、数を数えたり図形を探す問題などがあります。他にも、話を聞いた後で記憶を辿りながら質問に答える問題などもあります。

制作テスト

制作テストを行っている学校は、絵画や工作などを通して発想力や表現力などを見ています。自分が作りたい作品を時間内に与えられた材料を使って制作し、どのような工夫をするかが重要です。紙をちぎったり、ひもを穴に通すなどの手先の器用さも見られます。ハサミやのり、鉛筆などの使い方をトレーニングしておきましょう。

運動テスト

運動テストでは、基礎体力やルールを守ることができるかなどを見ています。例えばゴム段くぐりやボールを使った運動、先生を見てまねをする模倣体操などがあります。両手・両足を曲げずに歩く「クマ歩き」を出題する学校もあります。普段からしっかり食べて規則正しい生活を心がけ、適度な運動で筋力バランスを整えておくことが大切です。

行動観察

行動観察では、積極性や協調性を見ています。元気に挨拶ができるかや、友達と仲良くできるかなどが観察されます。また洋服をたたんだり、物を出し入れするなどの普段の生活態度も見られます。近年では行動観察の結果を重要視する学校が増えており、家庭で保護者が見本になって子どもに教えておくことをおすすめします。

面接試験

最後に面接では名前や住所、電話番号を聞かれたり、好きな本や家族とどんな遊びをするかなどを聞かれる可能性があります。また兄弟喧嘩や悪いことをした時に、子どもや保護者がどのような対応をとるかなどの質問をする学校もあります。

保護者への質問では育児で気を付けていることや、入学後に学校に何を期待しているかなどを聞かれる可能性が高いです。その小学校にしかないカリキュラムや課外活動を例に挙げて、答えられるようにしておきましょう。

帰国子女枠での入試内容

帰国子女枠での小学校受験では、模擬授業でコミュニケーションをとりながら子どもの様子を見る試験などがあります。他にも、グループに分かれてスポーツや演劇をしながら子どもの性格を観察する学校もあります。

帰国子女を積極的に受け入れている学校は、さまざまなバックグラウンドを持つ子どもたちが一緒に学校生活を送ることで、異文化を受け入れお互いの個性を尊重することを重要視しています。学校側は、選考中に学級をイメージしながら子どもたちの様子を観察しています。

帰国子女や外国籍の子どもたちが多い学校では、英語教育に特に力を入れていたり、日本語での学習にサポートを受けることも可能なため、日本語に不安がある場合や帰国後の英語保持におすすめです。

入試実施時期

私立小学校の場合、首都圏全体では10月〜11月に選考を行う学校が多く、関西ではさらに早い8月に選考、9月には合格発表という学校もあります。私立小学校の特徴として欠員が出た場合の2次募集、3次募集をする場合があります。

国立小学校の場合、首都圏では9月~10月に願書配布、11月に選考が行われることが多いです。関西では全体的に遅く、年明けの1月に選考を行う学校も少なくありません。また国立小学校の場合、選考だけでなく抽選が行われます。選考前に抽選を行う学校もあれば、選考後に抽選を行う学校もあります。国立小学校の特徴は、試験の結果だけでなく抽選を通過する運も必要です。

帰国子女枠受験の場合、随時募集をしている学校や、入学時期や試験日などについては個別に相談に応じている学校もあります。また学校によって入試時期が大きく異なるため、事前に確認しておきましょう。

受験料

受験料は、私立小学校の場合は20,000円〜30,000円程度です。試験日程が複数あり同じ学校を2回以上受ける場合、1回分の受験料で何度でも受験できる学校やその都度、受験料が異なる学校があるため注意が必要です。

国立小学校の場合、受験料は基本3,300円です。1次選考が1,100円、2次選考に進む場合のみ追加で2,200円という学校が多いです。

小学校受験勉強のポイントや対策方法

小学校受験対策を始めるタイミング

小学校受験で最も大切なことは、家庭環境と言えます。ペーパーテストだけで合否を判断しない小学校受験には、家族で過ごす毎日の生活が重要なポイントとなります。そして、家族が一丸となって受験に挑むことが必要不可欠です。

普段の力を十分に発揮するためにはある程度の時間がかかるため、幼稚園の年中までには準備を始めることをおすすめします。試験までに1年あると、ゆとりのある対策ができると言えます。

小学校受験ならではの準備と対策

小学校受験では子どもの思考力や判断力、行動力などを総合的に見られる傾向があります。また中学や高校受験のように、模擬試験の結果で志望校を決める必要がないため、まずは志望校を決めましょう。小学校受験では、家庭の考え方と教育方針が一致する学校を選んだ上で、その学校の傾向に合わせた対策を立てることが重要です。

正確な入試情報を得て、基礎学習にしっかりと時間をかけましょう。過去の入試問題を分析したり、どこまで学習させるべきかを判断する必要があります。また、子どもは初めて会う人の言葉を理解できない場合があるため、馴れていない人の話を聞く練習も重要です。

家族で一緒に取り組む

パートナーの協力を得て、家族で同じ目標を見据えることも重要です。意識的にコミュニケーションをとりましょう。例えば親子でお絵描きや折り紙をして、一緒に時間を過ごすことがおすすめです。他にも市販のドリルや勉強アプリなどを使用して、家族で学ぶのも良いでしょう。

子どもに教えようとするのではなく、親も徹底的に楽しむことが重要です。子どもと真剣に向き合い目標に向かうことで親子が共に成長でき、家族の結びつきが強くなるというメリットもあります。

時間を決めて勉強する

1日の学習時間を決めて、できるだけスケジュール通りに進めることが大切です。また子どもは食後や外出後は眠くなりやすいため、時間帯にも気をつけましょう。バランスよく学習することも重要です。例えばドリルやプリントに飽きてきたと感じたら、絵を書いたり体を動かしたりしましょう。

子どもの集中力は途切れやすく、また周囲の環境や精神状態などによって変化しやすいです。タイマーで時間を計って終わる時間を意識させたり、アプリやDVDを活用して楽しみながら学べる環境をつくることも重要です。

成功体験が自信を育てる

子どもの日々の成長の中で、できるようになったことをしっかり褒めてあげましょう。達成感を味わうことで自信が蓄積されていきます。

親に褒められることは、子どもの成長に大きな影響を与えると言われています。子どもを褒めるときに大切なことは、結果だけでなく過程や努力も褒めることです。仮に模擬試験の結果が思わしくなかったとしても、挑戦したことを褒めてあげましょう。そして試験に挑むまでの努力を褒めましょう。親が過程や努力に気づいてあげるかどうかで、子どもの成功体験は大きく変わります。

帰国子女の親御さんの疑問

塾に通って対策した方がいいの?

小学校受験の塾に通うメリットとしては、各学校の試験内容や合格者の傾向を入手できたり、家庭では難しい集団行動や面接の練習が可能です。一方で、塾に通う費用や送り迎えの時間が必要になるなどのデメリットもあります。

国立小学校の場合、私立小学校に比べてペーパーテストの難易度がそれほど高くない傾向があり、家庭での受験対策で十分な可能性があります。塾で本番直前講座のみ受講するという方法もあるので、お子さまの希望なども考慮してみましょう。

海外滞在中の親御さんにとっては、家庭学習の進め方が分からなかったり、教材の入手が困難な場合があります。海外からでも、さまざまな受験のサポートが得られる教室などもおすすめです。

いつから準備を始めるべき?

早いご家庭では、2〜3歳から幼児教室で小学校受験対策をスタートするケースがあります。小学校入試に共通する必須課題に取り組みながら、志望校の入試の特徴やレベルに合わせて学力を高め、詳細な結果分析とアドバイスで合格までサポートを受けることができます。

一般的には、幼稚園の年中〜年長に準備を始めるご家庭が多いです。余裕を持って対策をするには、最低1年必要だと言われています。詰め込み学習で受験前に燃え尽きてしまわないよう、お子さまの適性や許容量を考慮しながら対策することが重要です。

面接で気をつけることは?

まずは服装に気をつけましょう。親子共に清潔感を与え、派手な髪型やアクセサリー、マニキュアなどは控えましょう。入退室時の挨拶や質疑応答は落ち着いた明るい表情で、相手に好印象を与えることが大切です。お子さまには、きちんとした姿勢や言葉遣いに気をつけてあげましょう。

両親への質問に対する答えは非常に重要です。志望校の沿革や教育方針などをしっかりと把握しておく必要があるので、事前に学校説明会や学校見学会に積極的に参加しましょう。お子さまは難しい敬語などを使う必要はないので、自然に表情できるように練習することが重要です。

おすすめの対策教材は?

ペーパーテスト対策として「小学校受験三つ星ドリル」や「図形キューブつみき」、「かずカード」などがあります。他にも制作テスト対策には「ステップひもとおし」や「ステッキ遊び」などがおすすめです。

家族のサポートで合格を勝ち取る

小学校受験を成功させる上で、家族の団結力やコミュニケーションは非常に重要です。合格という一つの目標に向かって子どもと一緒に過ごす時間は、親にとっても貴重な時間です。親子で楽しみながら受験準備ができるように心がけてあげましょう。家族全員のサポートで、小学校受験を乗り越えていきたいですね。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。

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