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帰国子女の高校受験は帰国時期が大切!ベストタイミングはいつ?【2026年】

高校受験のために、帰国時期を考えている帰国子女や海外子女も多いのではないでしょうか。ここでは、高校受験をする帰国生の皆さんに、一般的な帰国時期や帰国時期を決めるときのポイントをご紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。

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帰国子女の高校受験の帰国時期は?

日本に帰国して、高校受験をする帰国生の皆さんにとって、どの時期に帰国するのかはとても重要な決断です。一般的に日本で高校受験をする帰国生は、以下の3つの時期に帰国することが多いようです。

【一般的な帰国時期】
①中学2年生の終わりに本帰国する
②中学3年生の12月頃から一時帰国する
③年明けの2月頃から一時帰国する

ここでは①〜③それぞれの帰国時期について、メリットや確認しておきたい点について説明します。帰国生本人の意思と受験校の入試方針をふまえ、家族で話し合ってあなたに最適な帰国時期を検討してください。

①中学2年生の終わりに本帰国する

中学2年生の終わりに本帰国する帰国子女は、中学3年生のはじめから日本の中学校生活に入れる点が特徴です。学年途中での転入に比べて、学校生活の立ち上がりを作りやすく、帰国後の生活と学習のリズムを整えながら高校受験に向けた準備を進めやすくなります。

一方で、帰国時期が早いぶん、志望校によっては「帰国から入学までの期間」などの出願条件と合わない可能性があります。実際に、学校によっては「日本に帰国してから入学までの期間」に条件が設けられているケースもあるため、本帰国を決める前に、受験制度や出願条件を必ず確認しておきましょう。

②中学3年生の12月頃から一時帰国する

中学3年生の12月頃から一時帰国する場合は、本帰国ではなく受験のために一定期間だけ日本に戻るという選択肢になります。日本の中学校へ転入する必要がない形を取りやすいため、転入に伴う手続きや、新しい環境で学校生活を一から始める負担を軽くできる点がメリットです。受験直前まで慣れた環境で学習を続けたい帰国子女にとって、検討しやすい帰国時期といえます。

ただし、この時期の一時帰国では特に、高校受験の受験資格を満たしているかの確認が重要になります。文部科学省が示す高等学校入学資格(例:中学校等の修了、海外での9年課程の修了、在外教育施設の修了など)に該当している必要があるため、現地校に通っている場合は該当条件を早めに確認しておきましょう。

文部科学省は、日本の高校を受験する受験生に対して、以下の条件を定めています。日本の高校に入学するためには、以下のいずれかの条件に該当することが必要です。

【条件】
1.中学校、特別支援学校の中学部等を卒業した者、又は中等教育学校の前期課程を修了した者
2.外国において、学校教育における9年の課程を修了した者
3.在外教育施設(中学校と同等であると指定された課程)を修了した者
 →認定した在外教育施設の一覧
4.文部科学大臣の指定した者(学校教育法施行規則第六十三条に規定する高等学校入学に関して中学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者)
5.就学義務猶予免除者等の中学校卒業程度認定規則により、中学校を卒業した者と同等以上の学力があると認定された者
6.その他高等学校において、中学校を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者
参考:文部科学省

帰国生の皆さんにとって、2番目と3番目が重要な項目です。帰国時期を決めるときは、2番目と3番目の項目に自分が当てはまっているのかを確認して、帰国時期を検討しましょう。

③年明けの2月頃から一時帰国する

年明けの2月頃から一時帰国するのも、帰国子女の高校受験で選ばれることのある帰国時期の一つです。受験直前まで海外での学習を続けられる一方で、受験に向けた動き(帰国の段取りや当日の対応など)を、より限られた時間の中で進める前提になります。

また、受験直前の移動は、天候や体調不良などの要因で予定どおりに進まない可能性も考えられます。そのため、帰国時期を遅めに設定する場合ほど、受験制度・出願条件・受験資格の確認を先に済ませ、受験に向けた準備を前倒しで整えておくことが大切です。

帰国時期を決める時のポイント3つ

帰国時期を決めるときには、いくつか注意するポイントがあります。ここでは、注意ポイントを3つご紹介します。

日本の高校受験の条件をチェック

1つ目のポイントは、高校受験では海外の学校教育での「9年の課程」を修了しているか、またはその年の3月末までに修了見込みであるかによって、出願の考え方が変わるため注意が必要です。

海外の現地校・インターナショナルスクールは日本の学校と入学基準日や学校年度の開始月が異なるうえ、言語力などの理由で編入時に学年を下げる場合もあります。

高校出願の時点で9年を修了していれば、受験日程に合わせて帰国することができます。

一方、9年を修了していない場合は、日本の中学校に在学して「卒業見込み」を得るために事前に帰国する必要があり、受験書類の作成も考慮すると、少なくとも中学3年生の12月初旬までに編入学することが望ましいとされています。

また、9年未修了の場合でも高校受験資格を得る方法として、「中学卒業程度認定試験」(例年10月実施)を受験する選択肢が示されています。詳細は文部科学省または帰国予定の都道府県教育委員会への確認が必要です。

さらに、公立の全日制高校では、入学日までに該当都道府県へ転居が確実であることが応募資格の一つになることもあり、出願書類提出前に応募資格の審査を行う場合もあります。帰国時期の判断に直結するため、該当の教育委員会へ早めに問い合わせましょう。

受験校の受験資格を確認

2つ目のポイントは、受験する学校の受験資格を確認しておくことです。一般的に、帰国生を受け入れている高校は、①帰国年数②海外在住年数③出身校の種類、この3つの条件として定めています。以下に一般的な高校受験の条件をまとめました。

【受験条件】
①帰国後年数:平均して2~3年
②海外在住年数:平均して2~3年
③出身校の種類:インターナショナルスクール・日本人学校・現地校

帰国年数は、帰国してから平均して2〜3年を条件としている学校が多くあります。海外在住年数は、平均して2〜3年と定めている学校が多いようです。出身校は、インターナショナルスクールや日本人学校、現地校としている高校が多くあります。

この他にも、英検やTOEFL iBTなどの英語の資格を持っていることや継続して海外に在住していたこと、通学時間を定めている学校などもあります。

帰国生の皆さんにとって特に大切な条件は、①帰国年数②海外在住年数です。高校受験の帰国時期は、受験する学校が定める①帰国年数と②海外在住年数を考慮して決めましょう。

編入学試験の時期を確認

3つ目のポイントは、帰国のタイミングによっては受験だけでなく編入を選択肢として検討できるということです。

義務教育期間中に帰国した場合は、住居が定まれば学区内の公立小・中学校の年齢相当学年に編入学できる一方、義務教育期間後に帰国する場合は、現地で何年生を修了したかにより編入学年が決まります。

また、現地校等で9年生を6月に修了してから帰国する場合には、受入校がどの時期に編入学を実施しているかが重要になります。随時受け入れる学校もあれば、例えば9月(学期初め)受け入れの場合に7月上旬〜中旬に編入学試験を実施し、9月から編入となるなど時期が決まっている学校もあります。

帰国入試とは別に、欠員が出た場合などに募集される“編入”という入学方法は、情報がオープンにされにくいため帰国前から各学校へ直接問い合わせるのがよいでしょう。募集は若干名となる場合があり、欠員が発生した場合のみ実施する学校もあるため、募集学年は中2進級時が多いようです。

加えて、入学後に再び海外転勤となる可能性があるご家庭では、復学できる制度があるか(過去の復学例、休学時の授業料、海外の学校の単位が復学後に認定されるか等)も、学校選びの際に先に確認しておくとよいポイントとして挙げられます。

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帰国前にしておきたいこと4選

高校受験を控える帰国生は、帰国時期の検討と並行して、帰国前にできる準備を進めておくことが大切です。ここでは、帰国前にしておきたいことを4つに整理してご紹介します。

受験校の情報収集

帰国前にしておきたいことの1つ目は、受験校の情報を集めておくことです。学校のホームページなどから、カリキュラムや入試方式、授業内容などの情報を集めておきましょう。

最近では、オンライン学校説明会やYoutubeやInstagram、FacebookなどのSNSを通じて学校の情報を配信している学校も多くあります。さまざまな機会やツールを活用して、学校の雰囲気や在校生の様子を知っておくことがおすすめです。

帰国生のミカタの「入試検索」では、2026年度(令和8年度)の海外生・帰国生向け入試について、検索ができます。
学校募集データを効率よく探したい方におすすめ!入試日程・入試タイプ・試験科目・受験場所をフィルター検索できる便利なデータベースです。ぜひご利用ください。

日本語での学習

帰国前にしておきたいことの2つ目は、日本語の維持や向上です。海外では、日本語に触れる機会が減りやすい点に注意が必要です。学校の学習を中心に据えつつ、家庭でも日本語に接する機会を意識して増やし、日本語の読み書き(読書や手紙を書くなど)に取り組むことが、帰国後の適応につながるとされています。

また、通信教育や日本語補習授業校などを活用して、日本語学習を継続することも選択肢になります。

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塾やオンライン講座の活用

帰国前にしておきたいことの3つ目は、現地の塾やオンライン講座を活用して、受験対策をしておくことです。数多くの塾では、帰国生入試に対応した講習を行っています。実際に帰国生入試を経験した先生が授業を行っている塾もあるようです。

最近は、海外からでも受講できる塾のオンライン講座も注目されています。オンライン講座は、パソコンとWi-Fi環境が整っていると、好きな場所で好きな時間に勉強することができます。マンツーマンレッスンや日本人の先生による日本語での授業、シンガポールの先生による英語の授業など、授業の内容は多種多様です。

また、一時帰国をして、日本の塾の夏期講習を受講する帰国生や日本の模擬試験を受験する帰国生がたくさんいるようです。実際に志望校が同じライバルたちと一緒に模試や講習を受講することでとても刺激となり、受験勉強のモチベーションの向上にもつながります。あなたの学習スタイルに合わせて、塾やオンライン講座、模擬試験などを上手く活用しましょう。

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英語の資格取得

帰国前にしておきたいことの4つ目は、英語の資格を取得しておくことです。帰国生入試の条件として、TOEFL iBT®やTOEIC®のスコアを何点以上と定めている学校や、英検を保有していることを条件としている学校があります。受験を考えている学校の募集要項を確認して、英語の資格取得にも取り組んでみてください。

また、将来海外大学進学を考えている方は、大学受験の時にTOEFLなどのスコアを提出することが考えられます。ぜひ、将来の進路も見据えて、英語資格の取得を進めておきましょう。

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あなたに最適な帰国時期で高校受験を

日本の帰国子女受け入れ校を高校受験する帰国生の皆さんに、一般的な帰国時期をご紹介しました。高校受験のためにいつ帰国しようかと迷っている帰国生の方は、重要なポイントを確認し、あなたにとってベストな帰国時期を選んでください。高校受験を無事に乗り切れることを、心より願っています。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。


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