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帰国子女大学受験を分かりやすく徹底解説!帰国生入試の条件や準備・対策は?おすすめの大学もご紹介

大学の進路を検討中の帰国子女の皆さん必読!「帰国子女入試(大学受験)」の詳細をご説明します。近年の帰国子女入試の傾向や準備や対策など、海外にいながら大学受験を考え始めたご家庭が知りたい情報をまとめました。

帰国子女の大学の選び方

帰国子女が行きたい大学を選ぶにはどのような視点で選ぶと良いのでしょうか?大前提として、興味のあること、やりたいことが実現できる大学選びが必要です。それに加えて、帰国子女は下記の視点から大学選びを行うと良いでしょう。

グローバル教育を行っているか

大学側としても帰国子女を入学させることでグローバル化をはかっていますが、帰国子女も大学に国際的な教育環境を求めたいですよね。英語で開講される授業の割合や海外大学、海外の教員との連携、留学生の比率なども大学選びの大きなポイントです。また、英語が得意な帰国子女にとっては英語学位プログラムが開講されている大学も魅力的ではないでしょうか。

帰国生にとって可能な入試方式か

入試形態は大学受験を検討するのに重要なポイントです。まず、志望する学部がご自身にとって可能な入試方式をとっているか確認しましょう。一般的に理系の学部やコースは、帰国子女の入試が文系よりも少ないと言われており、国内の志願者と同じく共通テストを突破する必要がでてくる可能性も。そうなると、滞在国の現地での勉強と並行して日本の受験勉強対策が必要となります。一方で、書類選考やオンライン面接などが可能な入試であれば、海外大学との併願へのハードルが下がるなど、入試形態は受験対策に大きな影響を及ぼします。

帰国生入試の出願条件は?

帰国生入試の出願条件には、下記のような条件が多く見られます。

●海外の学校に高校最終学年を含んで2年以上継続して在籍していること
●海外学校を卒業していること
●外国(滞在国)の大学入学資格を有していること(国際バカロレア(IB)、アビトゥア、バカロレア、GCEAなど)
●IELTS、TOEFL、Cambridge English Qualificationsなど英語の能力を証明する書類
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帰国子女大学受験の出願条件をチェック!4月入学・9月秋入学の大学受験の特徴

帰国子女大学受験の入試方法

帰国生入試

一般的に帰国生入試は「滞在国の現地成績重視型」、「大学で実施する成績重視型」、海外での成績と大学で実施する入学試験の双方から選考する「折衷型」の3つに分けられます。また、最近増加傾向にある9月入学を実施している大学の入試方法は、書類選考や面接を行う大学が一般的です。9月入学の入試は海外大学との併願もしやすいスケジュールになっていることが多く、海外プログラムが充実している大学や学部が実施している傾向にあります。

総合型選抜入試

大学の求める人材を小論文や面接などで評価する選抜方法です。近年では「帰国生入試」を撤廃し、総合型選抜入試に含める大学が増えています。帰国生入試の出願条件に当てはまらないものの、海外での就学年数が長い場合にはこちらの入試方法を受験することも検討できます。デメリットとしては「帰国生の受験資格」を満たしていなくとも受験できる志願者が多いため、必然的に競争率は帰国生入試よりも高くなります。

一般入試

海外で進学塾に通っていた、などで日本国内の一般受験のための対策を行ってきたお子さまは一般入試を視野にいれることもできるでしょう。一般入試の中でも1科目受験、2科目受験など科目数が少ない入試を行っている大学もあります。

帰国生入試のスケジュールは?

4月入学の場合

一般的に私立大学は比較的試験日が早い傾向にあります。出願期間が6月〜9月、試験日が9月〜11月と秋頃の大学が多い傾向です。また、国立大学は私立よりも遅く出願期間が10月〜1月、試験日が11月〜3月と大学や学部によって異なります。

9月入学の場合

早いところだと10月頃に出願をし、春から夏にかけて合否結果が分かります。

帰国子女の大学受験の準備や対策は?

大学受験対策のスケジュール

<高校に入学後〜入試年度まで>
比較的時間にも余裕があるため「受験資格と入試形態の確認」、「TOEFL®などの英語検定試験の受験」、「SATやバカロレアなど滞在国の卒業資格試験対策」、「現地校での成績維持対策」をしておきましょう。特に「入試形態」の確認はどのような受験対策をするかに影響してくるので、早めにチェックしておきましょう。日本語での小論文が必要であれば国語力の向上が必要です。また、日本の共通試験を受ける必要があればそれ相応の勉強をする必要があり、短期間で対策ができないこともあるからです。

<入試年度>
入試が近くなったら志望大学の入試要項を入手し、書類などの準備を早めに揃えておきましょう。特に海外の高校での先生の推薦書などが必要な場合は急ぎましょう。提出書類としての要件が満たされているかなど、事前に受験大学に確認することも可能です。帰国生入試の出願が始まるとされている6月頃からは塾や予備校での帰国生対象の講座も開始されます。このタイミングを機に帰国するのも良いでしょう。

予備校やオンライン家庭教師の活用

帰国子女の大学受験のデメリットとして挙げられるのが「情報の少なさ」です。過去問も入手しづらく、帰国生入試が廃止されたり総合型選抜に統合されたりと入試形態が年々変わっていくことも受験生にとっては困難を感じるでしょう。

ご自身での情報収集や対策に不安を感じる場合は帰国生入試専門の予備校や塾、オンライン家庭教師を活用してみましょう。さまざまなバックグラウンドを持つ世界中の帰国子女の大学受験のサポートをしており、かつ年々変化する帰国生入試の最新情報やトレンドをもとにプロ目線のアドバイスをもらうことができます。

帰国子女向けの大学受験を行っている大学

帰国子女向けの大学受験を行っているおすすめの大学をご紹介します。
※2024年度の入試要項を参考にご紹介しています。

◆法政大学
帰国生入学試験を実施している学部は「文学部」、「経営学部」、「デザイン工学部」、「理工学部」、「生命科学部」です。第一次選考は証明書、志望理由書、TOEFL® iBT等による審査。第二次選考は「文学部・経営学部」が論文審査となり、「デザイン工学部・理工学部・生命科学部」については論文に加え、数学の筆記試験を行います。

また、総合型選抜試験では「自己推薦入試・公募推薦入試」方式があり「国際バカロレア利用自己推薦」、「グローバル体験公募推薦」、「自己推薦(アスリート・トップアスリート系)」など多様な選考方法を実施しており、志望理由書・調査書による書類審査と小論文・面接試験で選考が行われます。

さらに、一般選抜試験の「英語試験免除方式」では、一定の英語力を持つことを証明することにより1科目受験が可能になるなど、多岐にわたる受験が可能です。

しくはこちらをご覧ください

◆国際基督教大学
入学時に専攻を決めることのない、リベラルアーツ教育を行っている大学で大学2年次の終わりに専攻を決定するカリキュラムをとっています。

ユニヴァーサル・アドミッションズという入試制度では、選考言語を日本語で行う「帰国生入試」と英語で行う「English Language Based Admissions」があります。一次選考は書類選考、二次選考はオンライン個人面接です。これまでの教育環境に応じていずれかの言語で受験することもできる上、双方とも得意な場合は併願も可能です。

また、総合選抜は「英語外部試験利用」、「理数探求型」、「IB認定校対象」の3つの方式で書類選考を経てオンライン面接を行う選考方法です。

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◆立命館アジア太平洋大学
世界106の国や地域から集まる国際学生が在籍する2人に1人が国際学生のマルチカルチュラルキャンパスの大学です。

「総合評価方式・探究型~ロジカル・フラワー・チャート型~、総合評価方式・論述型、活動アピール方式」の3方式から選べる総合選抜型、「帰国生徒選抜」、「国際バカロレア選抜」(すべてに日本語・英語方式と秋季入試あり)に加え、3科目、2科目、英語重視方式(英語外部資格試験の得点を活用可)で受験可能な一般選抜を合わせると複数の選考チャンスがあります。

「これまでの経験や打ち込んできたこと」と、「これから実現していきたいこと」を評価基準の軸に置き、「自分の得意」を活かした、多様な入試方法を選択することができます。

しくはこちらをご覧ください

◆立命館大学
英語で学位をとれる、海外大学と立命館大学の両方の取得が可能など帰国生に魅力的なプログラムのある立命館大学。総合型選抜は「AO、文芸、スポーツ選抜」の3つの入試制度があります。

AO入試では志望理由、意欲や素養と各学部の「求める学生像」をマッチングさせることを目的とし、各学部、学科や専攻ごとに異なる選考方法を行っています。また、行っている学部は狭まりますが、「帰国生入試」、「AO英語基準入学試験」があります。多岐にわたる学部選びをすると同時に見えてくる、自分のアピールポイントを絞って入学試験を選択することが可能です。

しくはこちらをご覧ください

志望動機をしっかりと持って大学受験に挑もう!

帰国子女の大学受験、いかがでしたか?近年では大学側も学生の多様性を求めていることから、帰国子女が受験できる入試制度が「帰国生入試」だけではなく、総合型選抜、一般選抜など多岐にわたります。まずは十分な情報収集を行い、自分が興味のあること、夢の実現に必要なことを学べる大学を見つけましょう。志望動機をしっかりと持ち、どのような入試を突破しなければならないのかを熟知した上で受験対策を進めていくことが大切です。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。


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