【幼稚園の帰国子女】帰国して幼稚園入園までの手続きは?海外在住中にできる準備も解説!
海外赴任を終えて帰国する際、お子さまが幼稚園(未就学児)の場合、帰国後にどのような編入手続きが必要なのでしょうか?また、帰国生ならではの受け入れ校や英語保持教室はあるのでしょうか?未就学児のいるご家庭必読の情報をお届けします。
帰国子女の定義とは?
海外から帰国した年齢が幼稚園の場合でも、「帰国子女といえるのか?」とふと疑問になることはないでしょうか?辞書によると帰国子女とは「一定期間海外で生活し、その後日本に帰国した子供を指す言葉である。」(出典:実用日本語表現辞典)とあり、条件に該当していれば、幼稚園の未就学児で帰国をした場合も「帰国子女」と言えそうです。
けれども一方で、文部科学省の資料によると「「帰国児童生徒」とは、海外勤務者等の子供で、引き続き1年を超える期間海外に在留し、当該年度の4月1日から3月31日に帰国した児童生徒をいう。」(出典:海外で学ぶ日本の子どもたち)とあり、学童期(義務教育期間)を指して説明がされています。
加えて、「帰国生入試」の対象者とされているのは、本来、「保護者の海外赴任など、やむを得ない事情により日本の教育制度に基づく教育を受けられなかった生徒」(出典:河合塾)とあります。こうした「帰国子女」という言葉の使われ方を見ると「帰国子女」の定義としては一般的には義務教育の始まる小学校以降のお子様を指すのではないかと考えられます。
日本の幼稚園への編入手続きの流れ
◆私立幼稚園(インターナショナルスクール含む)の場合
入園時に合わせて帰国ができず、年度の途中からの入園になる場合は定員の空き状況や待機状況を園に直接問い合わせをしましょう。定員に空きがあれば、各園の入園手続きに合わせて入園することになります。
◆公立幼稚園/こども園の場合
市区町村によって異なりますが、市役所もしくは園に直接問い合わせをして空き状況を確認しましょう。最近では、幼稚園と保育園で提供する幼児教育の差異をなくすことを目的に「幼保一元化」が進み、こども園が増加の傾向にあります。
◆共働き世帯の場合
「幼保一元化」が進んでいることにより、共働き世帯の家庭も選択肢が増えています。幼稚園であっても保育時間の長い園や、共働き世帯に寄り添ったサービスを提供している私営の施設もあります。保育所一択ではなく、ご家庭の状況に応じた園を選びましょう。
帰国前に幼稚園に入園に向けて準備しておくことは?
◆早めの情報収集
未就学児の教育施設はさまざまな特色を持ち合わせていることが多いです。運動、外遊びに力をいれている幼稚園もあれば、学習面に力をいれている幼稚園、また、モンテッソーリメソッドを取り入れている、バイリンガル教育をしている幼稚園など。お子さまの特性に合わせた園にスムーズに入園ができるよう、早めに情報収集を行いましょう。
可能であれば一時帰国の時に気になっている園を見学するのもおすすめです。空き状況によっては帰国時期に入園できない可能性もあったり、年度の途中からの入園はできない園もありますのでそれらもチェックしておくことが必要です。
◆日本の幼稚園のイメージをつかむ
海外から帰国するお子さまにとっては、日本の幼稚園生活はとても新鮮なことが多いはず。また、国が違えば文化も違いもあり、幼いながらもカルチャーギャップを感じる場面もあるでしょう。あまり心配しすぎることもありませんが、念のために日本の幼稚園の1日の流れや、日本の季節毎の行事などを伝えておくとお子さまも安心して新しい生活を始められるのではないでしょうか。
帰国生受け入れに特化した幼稚園は?
海外から帰国する際に身につけた英語や外国文化や教育をそのまま維持したい。同時に日本に住んでいるからにはきちんと日本語や日本文化も身につけてほしい。帰国生の場合、そのように考えるご家庭がほとんどですよね。最近ではインターナショナルスクールでも日本語や日本文化に力をいれているスクールが増えています。
また小学校、中学校、高校まで一貫した教育をおこなっているなど、再び海外転勤があるご家庭や将来海外留学を視野にいれているお子さまに最適な教育環境のある学校も増えています。ぜひさまざまな視点を持って幼稚園選びをしてみましょう。
幼稚園で帰国、英語保持教室はある?
日本で育った子どもと海外でネイティブと同様に英語を身につけた帰国子女では英語の学習方法が異なります。
帰国子女に特化した英語保持教室は地域の個人の英語教室から老舗の帰国子女アカデミー(KA)や海外子女教育振興財団主催のものまで多くあります。海外で身につけた英語力をさらに伸ばせるようなカリキュラムが用意されていますので、可能であれば、帰国子女に特化した英語保持教室を探されることをおすすめします。
未就学児で海外から帰国する際は
海外からの帰国が決まった時にお子さまが未就学児の場合、幼稚園や保育施設の選択肢は幅広くありそれだけに迷われる方が多いかもしれません。けれども事前の情報収集とご家庭の教育方針、そしてその後の小学校でどのような教育を望まれるかを考えると自然と希望の園が定まります。
日本での新しい園生活に不安になることもあるでしょうが、園の先生方とも連携をとってサポートすればお子さまもスムーズに馴染んでいくことでしょう。日本での生活も楽しいものでありますように!
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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