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インターナショナルスクールと公立学校のダブルスクールについて解説!ダブルスクールと同じように学べる学校もご紹介

日本でインターナショナルスクールに通うことを検討している方必見。公立学校とのダブルスクールが必要な場合のメリットデメリットなどをご説明します。

インターナショナルスクールと公立学校のダブルスクールとは

日本の義務教育、就学義務について

日本では、日本国籍を持つ児童(満6才〜満15才)の保護者は子どもを下記の、学校教育法第1条に基づく学校(一条校)に就学させる「就学義務」があります。
・小学校、義務教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部
・中学校、義務教育学校の後期課程、中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の中学部

また、学校教育法においては、小学校等の課程を修了した者が中学校等に進学することを予定しています。

参照:部科学省HP11. 学齢児童生徒をいわゆるインターナショナルスクールに通わせた場合の就学義務について

 

インターナショナルスクールはほとんどが独自のカリキュラムで運営しており、日本の学習指導要領とは異なります。そのため、日本国籍のお子さまがインターナショナルスクールで一条校の認定を受けていない学校に通う場合は義務教育を受けていないこととなり、就学義務違反となります。

また、小学校が一条校でないインターナショナルスクールに通った場合、日本の小学校の義務教育を終えていないこととなり日本の公立中学校への入学はできなくなってしまいます。

※帰国子女や外国籍を持つお子様はこれに限りません。

 

一条校でないインターナショナルスクールに通った場合

とはいえ、教育方針や先々の進路を見据え、一条校でないインターナショナルスクールに通わせたいご家庭があるのは事実。そういった場合には、市町村や学校長の判断により学区内の公立小学校に籍だけ残し、義務教育の要件を満たすことができるケースもあります。

ただし、そのような市町村や学校は非常に数少ないことから、一条校でないインターナショナルスクールに通う場合は事前に確認をとることをおすすめします。

ダブルスクールの方法(例)
インターナショナルスクールの夏休みは、通常日本の公立小学校よりも早く始まるためインターナショナルスクールが夏休みに入り次第、日本の公立小学校へ通うことができます。
また、学校長の許可次第では籍だけおいたままで、、ということも可能なようです。

ただし、インターナショナルスクールの費用に加え、ほとんど使わない日本の公立小学校での学用品も必要となるなど、コストは割高になるのは事実です。


義務教育以降のダブルスクールについて

最近では義務教育以降、高校においてダブルスクールを選択するご家庭も増えています。こちらは、日本の高校にいながらも海外の高校卒業資格を取得することで海外大学への進学のハードルを下げることができ、進学の選択肢を広げることができるなどのメリットがあげられます。

また、義務教育期間と違い、義務教育を終えているのでお子様の就学義務に縛られることがありません。海外の大学進学を見据えて、日本の高校と海外のオンラインハイスクールとのダブルスクールとするのか、さらにバカロレア国際資格(IB)を取得できる一条校で学びバカロレアの資格を取得するなど、やり方はさまざまです。

ダブルスクールを選択する理由

どのような理由でダブルスクールを選択するご家庭が多いのでしょうか?理由やメリット、デメリットなどを見ていきましょう。

義務教育期間の場合

インターナショナルスクールのグローバルな教育と日本の公立学校での基礎学力を身につける教育、両方の教育を受けたいと考えるご家庭がダブルスクールを選択することが多いようです。

また小学校では英語や国際教育を強化し、中学からは日本の中学に、と考えられている場合はインターナショナルスクールで英語を強化しつつも、日本の小学校の卒業資格が必要となるのでダブルスクールが選択肢として浮上します。そして、公立学校では地域社会とのつながりが強く、遠方のインターナショナルスクールに通いながら地域密着型の交友関係を広げることができます。

ただし、お子さまによっては二つの異なる環境に並行して順応することが難しく、逆にストレスとなってしまう場合も考えられます。さらに学業にとられる時間が多く、自由時間が減る、経済的な負担が増えるというデメリットもあります。

 

義務教育以降(高校)の場合

イギリスやオーストラリア、マレーシアなど海外の国や地域によっては、日本の高校の卒業資格だけでは直接大学には入学できず、ほとんどの場合「ファウンデーションイヤー」と呼ばれる準備期間を挟む必要があります。そのファウンデーションイヤーを省き、直接入学できる大学の選択肢を広げるためにダブルスクールで海外の高校卒業資格を取得する方法があります。

また、海外の高校卒業資格を取得するためのカリキュラムではエッセイやプレゼンテーション、グループワークなどが課されるため、学術的な英語を大学入学前に習得できるメリットがあります。さらに、科目や一緒に学ぶ生徒も日本の学校より多様で視野を広く持つことができ、日本の大学を受験する際にも何らかの強みになるでしょう。

ただし、義務教育の期間と同じく日本の勉強と海外の勉強を両立させるのは想像以上に大変です。高校にもなると双方とも勉強のレベルは上がり、どちらの勉強も思うように進まないというストレスを抱える状況になる可能性もあります。

ダブルスクールと同等の教育を受けられる学校

前述では、日本にいながら日本の教育と国際的な教育の双方を受けるための方法として、ダブルスクールについて説明をしてきましたが、同様のニーズが増えてきていることから、日本の教育を受けながら、海外の学校の卒業資格が取得できるダブルディプロマを取り入れている学校も増えてきています。

神田女学園中学校高等学校

⚫️グローバルコース

神田女学園高等学校のグローバルコースは、2年間の留学により、現地の卒業(修了)資格が取得可能なダブルディプロマプログラムがあります。アイルランドやニュージーランド、アメリカ、カナダなど幅広いエリアから選ぶことが可能です。グローバルコースの授業では、「ニコルプロジェクト」で、社会や世界を取り巻く課題を考え、広い視野で課題解決の方法を探究していきます。将来の進路選択をサポートする「キャリアカウンセリング」や「カレッジカウンセリング」も充実しており、国内外の大学への進学サポートを行います。

神田女学園中学校高等学校
住所:〒101-0064 東京都千代田区神田猿楽町2-3-6
最寄り駅:JR総武線 (東口)・都営三田線「水道橋」駅
東京メトロ半蔵門線・都営三田線・新宿線「神保町」駅
JR中央線・東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水」駅
電話番号:03 6383 3751
WEBサイト

国本女子中学校・高等学校

⚫️ダブルディプロマコース

国本女子中学校・高等学校の授業と共に、同じ校舎内にあるKunimoto Alberta International School(KAIS)の学校の授業も受講するコースです。インターナショナルスクールではカナダ認定のアルバータ州教育省によって厳格に決められた高水準の教育が受けられます。日本の高校の授業とカナダの高校の授業を両方受け、ダブルディプロマ(2つの高校卒業資格)取得を目指すことができます。

国本女子中学校・高等学校
住所:〒157-0067 東京都世田谷区喜多見8-15-33
最寄り駅:小田急小田原線 喜多見駅南口下車 徒歩3分
電話番号:03 3416 4722
WEBサイト

秀光中学校・仙台育英学園高等学校

⚫️秀光コース

国際バカロレア(MYP中等教育、DP高等教育)認定校で、国内難関大学および海外大学への進学を目指すことができます。DLDP(日本語と英語で履修)・ELDP(言語B以外全ての教科を英語で履修)の2コースを横断型で受講することができ、きめ細やかな進路指導を行っています。

秀光中学校・仙台育英学園高等学校
住所:〒983-0045 宮城県仙台市宮城野区宮城野二丁目4 -1
最寄り駅:JR仙石線宮城野原駅 「出口1」から0分
電話番号:022 353 6101
WEBサイト


文化学園大学杉並中学・高等学校

⚫️ダブルディプロマコース

文化学園大学杉並高校では、日本とカナダ2つの卒業資格を取得できる日本初のダブルディプロマコースコースを設置しています。高校1年時には5週間のカナダのホームステイを行います。卒業時には英語圏の卒業資格を取得できるため、海外生枠・帰国生枠としての受験も可能です。

文化学園大学杉並中学・高等学校
住所:〒166-0004
東京都杉並区阿佐谷南3-48-16
最寄り駅:JR中央線「阿佐ヶ谷」駅
JR中央線「荻窪」駅
東京メトロ丸の内線「南阿佐ヶ谷」駅
電話番号:03 3392 6636
WEBサイト

ダブルスクールという選択肢をするなら

グローバル化が進み、日本国内でインターナショナルスクールを選択する親御さんが増えているものの、義務教育や一条校の条件が立ちはだかりダブルスクールの選択を余儀なくされる場合があります。もしインターナショナルスクールへの進学を考えている方がいましたら、メリット、デメリットを十分に考えて最適な選択を行っていただければと思います。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。

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