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日本のインターナショナルスクールとは?小学校編〜日本でもグローバルな教育を続けたい帰国子女必見!〜

日本のインターナショナルスクールとはどんなところ?海外からの帰国子女やグローバル教育に興味のあるご家庭に向けて、日本のインターナショナルスクール(今回は小学校)の詳細をお届けします。

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日本のインターナショナルスクールとは?

そもそも、日本のインターナショナルスクールは日本に一時的に住む外国人の子どもたちのために設立された学校です。日本で一番古いといわれているインターナショナルスクールはなんと1872年(明治5年)発足。横浜で海外の貿易商や外交官に帯同する子どもたちの教育を主に英語で行うための学校でした。

時を経て、現在では下記のようにさまざまな設立ルーツを持つインターナショナルスクールが存在しています。

⚫︎従来の老舗のインターナショナルスクール
⚫︎帰国子女が日本に帰国した子どものために設立したスクール
⚫︎アメリカンスクール、ブリティッシュスクールのようにその国の特徴の教育を目的に設立された学校
⚫︎カトリック、イスラム教など宗教教育を含めたスクール
⚫︎比較的新しい、日本国内で育った子どもを対象にした和製インターナショナルスクール
など

それぞれ設立の目的に合わせて国籍や宗教、海外滞在歴など、入学対象者が限定されていましたが、時を経て多様化が進み、現在ではそのような入学条件は少なくなってきています。

インターナショナルスクールは義務教育違反?

さて、もともと海外にルーツを持つ子どもたちのために設立されたインターナショナルスクール。グローバル化が急速に進む世界の中で、日本国内でもインターナショナルスクールで我が子を学ばせたいと希望するご家庭は多いはずです。

しかし、日本では日本国籍を持つ児童*は「学校教育法第1条に基づく学校(一条校)に就学させる「就学義務」」という法律があります。インターナショナルスクールの中にはこの「一条校」に該当するスクールもあればその他の「各種学校」や「無認可」に該当する学校もあります。「一条校」に該当しない学校への通学は義務教育違反と見なされることがある旨、覚えておきましょう。

*帰国子女や外国籍を持つお子様はこれに限りません。

インターナショナルスクール(小学校)のカリキュラムは?

日本のインターナショナルスクールはどのようなカリキュラムを採用しているのでしょうか?

国際バカロレア(IB)

スイスのジュネーブに本部がある「国際バカロレア機構」によって提供される教育プログラムです。世界中のどの地域でも同様の教育を受けられるため、転勤の多いご家庭がどこに転居しても同様のプログラムを受けられるというメリットがあります。

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ケンブリッジ式カリキュラム (Cambridge International)

英国のケンブリッジ大学国際教育機構(CAIE:Cambridge Assessment International Education)が提供している国際教育プログラムです。こちらも国際バカロレアと同じく世界に普及している教育プログラムです。

アメリカ式カリキュラム

日本の義務教育での学習指導要領のように、アメリカ全土の学力基準を身につけるためのカリキュラムです。

その他、インドで採用されているCBSEカリキュラム、イギリス式カリキュラム、ドイツ式カリキュラムなど国単位でのカリキュラムを採用しているインターナショナルスクールもあります。

インターナショナルスクールの費用は?

一般的にインターナショナルスクールの費用は小学校で年間約150万円〜200万円のところが多いです。授業料や施設利用費に加え、制服代、スクールバス代など通う学校によってさまざまです。また、インターナショナルスクールは夏休みなどの休暇が長く、その間にサマースクールやキャンプに参加する場合は別途費用が必要となります。

参考までに、日本の公立小学校に通った場合、学校外の習い事も含めた教育費総額は平均352,566円です。(出典:和3年度子供の学習費調査の結果について

インターナショナルスクールのデメリットは?

①学費が高額になる可能性がある。
②日本語能力や日本文化への理解が乏しくなる。または、家庭での日本語のフォローに負担が出る。
③一条校でない場合、義務教育を修了していないと見なされ、日本での進学が限定される。
④地域ごとに決められた校区がないため、近隣に友だちや知り合いができにくい。
⑤生徒だけでなく、教員も流動的で入れ替わりが激しい。

インターナショナルスクールへの入学を検討する上での主なデメリットの中でも、特に注意が必要なのが②番と③番ではないでしょうか?小学校以降、また海外に戻るなどで日本に滞在する予定がない場合はデメリットとはなりませんが、今後は日本で過ごす予定である場合は事前に対策などを十分に考えておきましょう。

インターからの中学受験は可能?

日本の中学・高校の中には、帰国子女が多く、英語の取り出し授業を行う、海外大学への進学サポートが充実しているなど帰国子女やインター卒業生にとって理想的な環境で過ごせる学校があります。小学校はインターナショナルスクールに通い、中学、高校はそのような学校に受験をして入学することは可能なのでしょうか?

<一条校インターナショナルスクール出身の場合>
一条校であるインターナショナルスクールを卒業している場合は、日本の小学校卒業資格を取得しているため、問題なく通常の中学受験が可能です。

<一条校インターナショナルスクール以外の出身の場合>
従来、一条校ではないインターナショナルスクール出身の場合は、日本の小学校卒業資格がないため、受験資格が与えられないことが多く見られました。中には中学受験のためにインターナショナルスクールと日本の小学校をダブルスクールするご家庭も。

しかしながら、最近では都内の難関私立中などが「一条校に該当しないインターナショナルスクールであっても一般入試に合格すれば入学資格を与える」という独自の方針を打ち出すように変化がでてきています。このような流れから、一概に「中学受験はできない」と諦めるのではなく進学希望のある中学校があればまずは募集要項などで受験資格を確認しましょう。

結論として、インターナショナルスクールからの中学受験は可能です。多くの場合は「帰国生入試」や「英語特化型」入試を選択することとなるため、受験される際はその専門の塾などに相談されることをおすすめします。

インターナショナルスクールを選ぶポイント

さまざまなインターナショナルスクールがある日本では、どのように選べば良いのでしょうか?検討材料として確認をしておくと良いポイントをいくつかご紹介します。

①自宅から通いやすい
小学生はまだまだ1人で遠方まで通うのは心配です。できれば自宅の近くやスクールバスがある場所であることが理想的です。また、中学校、高校と付属校に進む予定の場合は付属校のキャンパスの立地も確認しておきましょう。

②海外で通っていた学校の教育を継続して受けられるか
アメリカの現地校に通っていたのであれば、アメリカンスクール、IB校に通っていたのであればIBプログラムのある学校、など提供カリキュラムで選ぶのも一つのポイントです。また、ご家庭の教育方針や今後の居住地に合わせて学校選びをする視点も良いでしょう。

③国際的な評価団体から認定を受けているか
日本では一条校として認定されていなくとも、国際的な評価団体から認定を受けている学校は大学の受験資格が得られるため高校までインターナショナルスクールに通うことを計画している場合などはチェックしましょう。

<国際的な評価団体一覧>
Western Association of Schools and Colleges(WASC)
Council of International School(CIS)
Association of Christian Schools International(ACSI)
New England Association of Schools and Colleges(NEASC)

 

日本いながら海外の教育を受けられるインター校

海外からの帰任が決まると悩みの一つとなるのがお子さまの教育。海外での教育や環境をそのまま日本で受けることができないか、誰もが考えることでしょう。そんな時にはぜひインターナショナルスクールの検討をしてみてはいかがでしょうか?また、インターナショナルスクールと同時に気になる英語保持教室や中学受験塾なども当サイトではご紹介していますので、ぜひ帰国時にお役立てください。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。


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