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帰国子女の英検取得は受験に有利!英検取得で優遇のある学校についてもご紹介

海外子女・帰国子女が英検を取得する上で、入試に活用できるのか、中学受験、高校受験、大学受験に有効なのはどの級かというのは重要な問題です。また、英検の試験を受ける際、リスニングとリーディングができてもライティングや文法が得意でない帰国子女も少なからずいるため、合格・取得するまでに時間を要する場合もあります。そこで、この記事では、帰国子女が英検を受けるメリットと取得すべき級の目安、勉強のポイントなどを紹介します。

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帰国子女が英検を受けるメリット

帰国子女が、英検を受ける場合、主に以下のようなメリットがあります。

■自分の英語力のレベルを証明することができる。

■英検の勉強をすることで4技能の総合力をつけることができる。
(「聞く(リスニング)」「話す(スピーキング)」「読む(リーディング)」「書く(ライティング)」の4技能)

■受験に有利になる

帰国子女が取得する級の目安

英検では、「聞く(リスニング)」「話す(スピーキング)」「読む(リーディング)」「書く(ライティング)」という4技能の総合力が求められます。英語圏に住んでいた帰国子女やインターナショナルスクールに通っていた帰国子女は、英語を日常的に使っていた方がほとんどです。そのため、英検のリスニングや面接試験では高得点を期待できます。しかし、英検2級以上ともなると、ライティング力や文法知識が必須になります。また、語彙力においても、いつもはなんとなく会話の流れで話したり聴いたりしている単語を細かく問われます。

受験において、帰国子女が取得すべき英検は、目指す学校によってさまざまになりますが、受験での優遇処置を目的とした取得を考えるなら最低でも英検3級、可能なら2級、上を目指すなら準一級よりも上の級を取得できるよう準備をしましょう。


帰国子女受験の英検

 

中学受験に有効な英検

学校によってさまざまですが、例えば以下のような優遇を受けられる学校があります、

☐取得級に応じて筆記試験に加点される中学校
☐取得級に応じて筆記試験の免除がある中学校
☐高い英語力を保持している場合、面接のみで受験できる学校

帰国子女受け入れ校の最難関校を目指す場合は英検1級を取ってもなお、専門の英語対策が必要なケースがあります。

その他、英検4級以上取得が受験条件、英検準2級以上の取得で筆記試験が免除となる学校、英検4級で60点、英検3級で70点、英検準2級で80点加算され、英検2級以上で判定が有利になる学校もあります。

以上のことからも、受験において、取得級によって学校から受けられる優遇はかなり異なることがわかります。

英検取得で優遇のある中学校

多くの中学校がさまざまな形で英検を受験に活用しています。具体的にどのような学校がどのような選抜をしているのか、いくつかご紹介します。

・佼成学園中学校・高等学校
Super Englishクラス受講希望者は英検準2級以上必要。また、2月3日午前実施の「Super English 入試」では英検準2級以上の資格を利用した受験が可能。
 
・郁文館中学校
英検資格取得者は、事前申請することにより、英検3級取得で平均点10%相当、準2級以上取得で平均点の15%相当を総得点に加点する優遇制度があります。(iPclass選抜入試を除く)
 
・大妻多摩中学校
国際進学入試の午後入試のみ英検優遇あり。
出願時、英検3級以上の合格証書の写しの提出が必要。
英検準2級以上を取得している場合、以下の点数を国語・算数の合計点に加算。
準2級→5点、2級→10点、準1級→15点、1級→20点。
 
・神田女学園中学校
英検準2級以上持っている場合、特待Ⅲ(入学金25万円免除)の選考対象者となる。
 
・広尾学園中学校
インターナショナルコースAGをご希望の方は、英検2級以上、または、同等以上の英語力を有することが出願条件になります。(帰国生入試、一般入試とも)

高校受験に有効な英検

高校受験でも中学受験と同じように英検取得で試験の受験資格を得られたり、加点対象になります。例えば、受験資格を英検3級以上、英検準2級以上の資格を条件としている学校があります。

また、英検を取得しておくと内申点が加算されるという私立高校もあります。加点されるのは1点や2点ですが、少しでも合格のために内申点がほしいのが受験というものです。高校受験に英検受験を活用する上で、英検準2級以上を取得しておくのがおすすめです。

英検取得で優遇のある高校

高校受験においても中学受験同様、多様な形で英検を受験に活用しています。中学受験よりも多くの学校が英検を受験の選考に活用しているように見受けられます。

・文化学園大学杉並中学・高等学校
試験科目の英語の得点を級に応じて換算
海外入試:準1級以上→50点(満点)、2級→40点、準2級→35点
国内入試:特進・進学コースのみ
     準1級以上→100点(満点・英語試験不要)、2級→80点、準2級→70点、3級→60点
 
・目白研心中学校高等学校
海外オンライン帰国生入試:出願資格英検3級以上要。SEC(Super English Course)希望者は出願時に英検準2級以上取得が必要。
国内帰国生入試:SEC(Super English Course)希望者は出願時に英検準2級以上取得が必要。
 
・富士見丘高等学校
帰国生入試:アドバンストコースB及びインター出願者については、英検準1級レベルに達している場合入試当日の英語を90%の得点率があったものとみなされます。入試当日の得点と比較して高い方の点で合否判定する優遇措置があります。
 
・国際基督教大学高等学校
帰国生徒推薦入試(国内の中学校または日本人学校卒業生):推薦入試出願条件として英検2級以上(TOEFL・TOEIC・IELTSなどの語学資格も利用可能)必要。
帰国生徒推薦入試(海外の現地校または国内外のインターナショナルスクールにおいて、日本の中学校に相当する学年(米国系はGrade 7、英国系はYear 8以降)に継続して2学年間以上在籍した者):推薦入試出願条件として英検準1級以上(TOEFL・TOEIC・IELTSなどの語学資格も利用可能)必要。
 
・芝国際高等学校
帰国生入試、一般入試:英検(その他の英語の語学検定可)の合格証明書コピーを出願期間内に提出された場合、入学試験における英語の得点を保証。保証点数は英検2級で80点、英検準1級以上で100点。
 
・芝浦工業大学付属中学高等学校
帰国子女入試(シンガポール会場受験):英検2級以上取得で総合点に5点加点
 
・広尾学園高等学校
インターナショナルコースをご希望の方は、英検2級以上、または、同等以上の英語力を有することが出願条件になります。(帰国生入試、一般入試とも)

・郁文館グローバル高校
帰国生入試および一般入試のインターナショナルオープン入試については、英検を取得している受験生は事前申請することにより、優遇制度があります。
Honorsクラス:英検準1級以上または、これに相当する英語の資格で適性検査(英)に30点加点
Liberal Artsクラス:英検2級以上または、これに相当する英語の資格で適性検査(英)に30点加点



大学受験に有効な英検

大学入試では、取得している英検と英検スコアに応じて加点される大学があります。英検CSEスコアに応じた加点がされ、英検2級以上もしくは英検CSEスコア2,200点以上で出願資格を得て、2,467点で筆記試験の点数に20点の加算、2,630点以上で30点加算対象としている大学もあります(注)。また、高い英語力を求める大学や学部の場合、英検準1級以上で出願資格を得られるというケースもあります。

注)総合スコアだけでなく、各技能スコアの基準もすべて 満たす必要がある場合もあります。


このように、英検が大学受験に役立つ可能性は非常に高いと言えるでしょう。ただし、対象になる英検に有効期日が指定されていることがあるので、志望大学が英検をどう扱うのか、しっかり調べましょう。

英検CESスコア:英検の成績表では、5級~1級のすべての級で、合否に加えて、英検CSEスコアが表示されます。各級で技能別に英検CSEスコアの満点を設定しています。5級・4級はリーディング、リスニングとスピーキングテストの3技能、3級~1級はライティングも含めた全4技能のスコアとトータルスコアが表示されます。(日本英語検定協会HPより抜粋



英検を受験で活用する場合の注意点

英語力を試すための試験というと英検・TOEIC・TOEFLなどがあります。これらは、手軽に試験を受けることができますが、受験をする上では有効期間に注意が必要です。

TOEICは、有効期限を設けていませんが、英検CSEスコアレポートや認定証の再発行受付期間を最短で約2年間としています。TOEFLは実際に有効期間をテスト日から2年と定めています。

しかし、英検には有効期間という制度はなく、一度合格すれば一生有効な資格と言われています。つまり、一度、準一級や一級を取ったらずっと取得者はその実力があると見なされます。帰国子女として鍛えた英語力の証明書に使えるのが英検ということです。

ただし、ここで注意すべきことは、大学受験に英検を活用する場合、いつ取得したものかの指定をしている大学があることです。多くの大学は約2年以内に取得した級、というのを基準にしていますので、大学受験に英検を活用する場合は、英検を取得するタイミングも気にしておく必要があります。


海外からの英検受験方法

英検は海外でも受験することができ、ロンドン・ニューヨーク・ロサンゼルス・ホノルルを会場に選ぶことができます。受験可能な級は3級からで、申込はインターネット経由でのみ可能です。同じ会場内なら、連続する2つの級を受講するダブル受験も可能です。

【申込はこちらから】
 ロンドン会場
 ニューヨーク会場
 ロサンゼルス会場
 ホノルル会場

 

受験会場

【ロンドン会場】

一次試験
UNIVERSITY OF WESTMINSTER MARYLEBONE CAMPUS(ウェストミンスター大学 メリルボーン キャンパス)
住所: 35 MARYLEBONE ROAD, LONDON, NW1 5LS


二次試験
UNIVERSITY OF WESTMINSTER MARYLEBONE CAMPUS ウェストミンスター大学 メリルボーン キャンパス)
住所: 35 MARYLEBONE ROAD, LONDON, NW1 5LS


【ニューヨーク会場】

一次試験
Eastwick College Ramsey Campus(イーストウィック カレッジ・ラムジー キャンパス)
住所:10 South Franklin,Turnpike,Ramsey,NJ 07446 USA


二次試験
DoubleTree by Hilton Hotel Fort Lee – George Washington Bridge(ダブルツリー フォートリー)
住所:2117 Route 4 Eastbound, Fort Lee, NJ 07024, USA



【ロサンゼルス会場】

一次試験
Renaissance Long Beach Hotel (ルネッサンス ロング ビーチ ホテル)
住所:111 E. Ocean Blvd. Long Beach, California, 90802 US


二次試験
Long Beach Marriot Hotel (ロング ビーチ マリオット ホテル)
住所4700 Airport Plaza Drive, Long Beach, California, 90815 US



【ホノルル会場】

一次試験
Institute of Intensive English of Hawaii (IIE Hawaii 語学学校)
住所:2155 Kalakaua Ave#700, Honolulu,HI, 96815, USA


二次試験
Institute of Intensive English of Hawaii (IIE Hawaii 語学学校)
住所: 2155 Kalakaua Ave#700, Honolulu,HI, 96815, USA


海外からの英検の開催時期

各会場の2023年度の受付期間・試験日は以下の通りです。
※各回の申込期間・試験日は現地時間に準じます。
※最新情報は公式サイトをご確認ください。

【ロンドン】

 受付期間一次試験二次試験
第1回検定3月31日(金)~ 5月2日(火)6月3日(土)7月2日(日)
第二回検定8月1日(火)~ 9月8日(金)10月7日(土)11月5日(日)
第3回検定11月1日(水)~ 12月14日(木)1月20日(土)2月18日(日)


【ニューヨーク】

 受付期間一次試験二次試験
第1回検定3月31日(金)~ 5月2日(火)6月3日(土)7月2日(日)
第2回検定8月1日(火)~ 9月8日(金)10月7日(土)11月5日(日)
第3回検定11月1日(水)~ 12月14日(木)1月20日(土)2月18日(日)


【ロサンゼルス】

 受付期間一次試験二次試験
第1回検定3月31日(金)~ 5月2日(火)6月3日(土)7月2日(日)
第2回検定8月1日(火)~ 9月8日(金)10月7日(土)11月5日(日)
第3回検定11月1日(水)~ 12月14日(木)1月20日(土)2月18日(日)


【ホノルル】

受付期間一次試験二次試験
第1回検定3月31日(金)~ 5月2日(火)6月3日(土)7月2日(日)
第2回検定8月1日(火)~ 9月8日(金)10月7日(土)11月5日(日)
第3回検定11月1日(水)~ 12月14日(木)1月20日(土)2月18日(日)




検定料

【ロンドン】
  • 1級: 140ポンド
  • 準1級:110ポンド
  • 2級:90ポンド
  • 準2級:80ポンド
  • 3級:65ポンド


【ニューヨーク】
  • 1級:US$170
  • 準1級:US$140
  • 2級:US$110
  • 準2級:US$100
  • 3級:US$80


【ロサンゼルス】
  • 1級:US$170
  • 準1級:US$140
  • 2級:US$110
  • 準2級:US$100
  • 3級:US$80


【ホノルル】
  • 1級:US$170
  • 準1級:US$140
  • 2級:US$110
  • 準2級:US$100
  • 3級:US$80

※検定料は全て税込です。


4技能の総合力を磨いて英検を帰国子女受験に活かそう

英検は中学入試、高校入試、大学入試に役立ちます。ただし、現地で英語力を育んでいても、英検で求められる「聞く(リスニング)」「話す(スピーキング)」「読む(リーディング)」「書く(ライティング)」という4技能をバランスよく習得ができている方は多くはありません。

海外在住の間から、ライティング力や文法力もより向上できるよう読書や日記、エッセイを書くなど心がけ、英検取得や受験に備えましょう。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。


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